Chocolate Junkie 1998

■1998/05/03 訃 報

涙、出ねえなあ。

人間、いつも泣かないように生きてると、本当に泣きたい時に泣けなくなるんだな。

涙ぼろぼろ流して顔ぐしゃぐしゃにして泣き喚けるあの人たちに軽い嫉妬。ひねくれた感情の弊害。自業自得ですね。スイマセン。

尾崎が死んだ時のファンの気持ちが今頃になってわかったよ。やはり同じ目に合わないと、他人の本当の痛みを理解することは絶対できないってね。知ってたけど。理論と実践。
こうして大人になるってんなら、別になれなくてもいいっての。また一つ新しい痛みを覚えられてラッキーじゃん? 今度はきっと少しは上手に慰められる。

誰かの人生が終わっても、私の人生は終わらない。人や物や動物や、大事なものの喪失をいくつも見届けて。それでも前に進まなきゃならない。
生きていくってのは、おそらくこういうことなんだろう。

今まで、仕事の都合で一度もライブに行けなかったけど、次こそは絶対行くつもりだったのになあ。
あー、まだ心臓がいてえや。くそ。


■1998/05/04  だいたいあってる

相も変わらずド暇な職場にて、マッキントッシャー(俺造語)のK子さんとパソコン話に花が咲く。とは言っても、MacとWindowsの差はでかく、話題の共通項の少なさから五分咲き程度だったが。

最近ノートパソコンを購入し、モバイラー気分満喫中のK子さん。パソコン歴は一年ほどだが、インターネットは始めたばかり。だが、もうさっそくホームページ制作を始めるらしい。私もホームページに関しては一応、とりあえず、なんとなく先輩ということで、いろいろ相談に乗る。

私がホームページを持っていることはすでにバレているが、K子さんは「怖いからあえて見ないでおく」とヒジョーに賢明な判断を下されている。
しかも、どんな内容なのかは「だいたい想像つくから」だと。

コワゴワその「想像」とやらの内容を聞いてみたが、だいたいあってた。むう。さすがだ。

SMコーナーを作るかどうかは検討中らしいが、やはりMacな人だけあって、タイトルロゴやアイコンなど、画像関係に凝りたいとのこと。それについて私から一言。

「いいですねえ。でも私、画像なんかは、だいたいいつもオフにして見てますけどねー。だってウザイし」

――トテモ嫌な顔をされた。イエー!


■1998/05/05 ハイリスク・ハイリターン

「エイズに関して、風俗嬢はどう考えているんでしょうか?」

そんな質問メールをいただきました。
お答えしましょう!ズバリ、何も考えちゃいません!

うちの店は「えすえむ」ですから、Sコース(お客がSで、M女とプレイするコース)の場合、生フェラはモチロン、口内発射も標準装備。そういった状況なので、やはり女の子の間でエイズの話題が出たりします。二、三ヵ月にいっぺんくらいは。

「今、歯茎が弱っててさあ。出血すごいんだよねー。これで口内発射なんかしたらヤバイよね」
「んー、相手がウィルス持ってたら、もうバッチリだね」
「怖いよねー。別にどうでもいいけど」
「ま、かかったらかかったでその時だよ」
「そんなすぐには死なないだろうしね」

こんなもんです。実際。恐怖感はもちろんある。が、「かかったらかかったでしょうがない」というヤバイ覚悟もあるのが事実だ。

ある女の子は、「そんなこと考えてたらやってらんないよ」などと言っていた。考えると怖くなるから、なるべく考えないようにするってのが正直なとこなのかもしれない。

嘘かホントか知らないけど、今現在、四人に一人はHIVウイルスを持ってる時代らしい。んなこと言ったら、一日に一人はウイルス持ったヤツに当たってるってことじゃんか。そう考えると、ホント、いちいち気にしちゃいられないよ。

こんな風に、自分の身体のことさえどうでもいいって感じなんで、お客の身体なんかはもう輪をかけてどうでもいい。こういう考えの風俗嬢って、わりと多いような気がする。実際、私もそんなもんだし。

私の周りの風俗嬢で、定期的に病院で検査してるような子なんて知らないしな。もちろん私も、検査など一度も受けたことはない。客に聞かれれば、「毎月ちゃんと病院で検査してますよー」とか、大嘘言って安心させるけど。

でも、定期的に病院で検査したからって、それで何になるの? って気もするんだけど。完治できる病気ならいいけど、医者に
「ハイおめでとう。ばっちり陽性。いいウイルス入ってるよー。イキのいいのが」
なんて言われて、それからどうすりゃいいわけだ。
とりあえず店は辞めるにしても(自分で言わなきゃわかんないんだから、発病するまでやめないよ、というツワモノも存在するが)、時限爆弾抱えたまんま、「さあて、私経由で何人感染したかなあ?」とか考えて暮らせばいいのか? ……うわ怖え。そんなことはギリギリまで知りたくないってのが本音だな。だからみんな検査に行きたがらないんだろう。

とまあ、私の店ではこんなんが現状です。そう、あくまで「私が」見聞きしたことなんで、全ての風俗嬢、風俗店がこうだとは限らないっすよ。そのへんはハッキリ認識しといてな。いくらうちが暇だからって、他の店の営業妨害をするつもりないし。

ま、どこも似たり寄ったりだと思うけど――って、憶測でものを言うのが一番危険だからね。他の店のことは知らないんで書けないっすよ。ちゃんと店で毎月の検査費用を負担したり、しっかりしている店もあるらしいけど、実際どうなんだかは知らん。

だけど、ある意味刹那的だからこそ、この手の商売ができるのかもな。私も「いつ客に殺されたってしょうがない」という覚悟はできてるし。遅かれ早かれいつかは死ぬ。だったら、いつその瞬間が来てもいいように毎日精一杯生きてくだけだ。って言うわりにはだらだらしてるけど。

そんな私の好きな言葉は、「ハイリスク・ハイリターン」。世の中、一瞬の快楽が一番大事っていうバカな男が多いように、こういうバカな女も多いんだよ。因果応報ってヤツだろ。

とりあえず私の意見としては、「病気が心配なら遊ぶな」って感じですかね。もしくは、「てめえの身はてめえで守りやがれ」――これかなやっぱり。ナマの店ではゴム持参するとか、日頃から免疫力高めておくとか、機械の体を手に入れるとか(方法は各自で研究すること)。

でもみんな、心のどこかで「自分だけは大丈夫!」なんて出所不明の自信を持ってたりすんだよな。やっぱりこれが一番悪いんだと思うよ。私も持ってるけどさ。当然。


■1998/05/07 「人間界に修業に来たの」

ここ最近、うちの猫がサカリまくっている。

家に帰って風呂に入ってパソコンの前に座り、サテ、と思ったその時。サカリ猫が、デスクの横に積み上げられていた段ボールに颯爽と飛び乗ってきた。「邪魔するなよー」と思っていたら、いきなり右腕をマーキングされた。……ひでえ。ひでえよ。何故だ。私は縄張りか?

これまで、飼い犬に手を噛まれたことも飼い猫にツラひっかかれたこともあったが、飼い猫にションベンひっかけられるとは思わなかった。ショックでけえ。おまえにとって私は何?そのへん詳しく聞かせてくれねえか。

右肘のあたりに生暖かい感触を感じつつ、猫のおしっこはジバンシィのプチサンボンの香りに似ているかもしれない、と気づいた五月の夜。──もっぺん風呂入ってこよう。

おもいっきりデバナをくじかれたが、再度サテ。今日最初についた客が、ほんっと久し振りに「どうしてこういう仕事をしてるんですか?」などと、とても基本的なことを聞いてきた。最近、その手の質問を繰り出すバカがいなかったせいで、一瞬答えに窮する。むう。

もちろん真実を話す気などないし、何が真実なのかは自分でもよくわからない。使い古したネタだが、「社会勉強するため(笑)(←これポイント)」とか適当なことを言っておこう。

――そう思ったまではよかったが、なぜか、

「んー、修行するために」

などと、わけのわからんことを口走ってしまった。
魔女っ子か、俺は。


■1998/05/08 やさしくしてね。

私のラブリー肉奴隷(仮名)が久し振りに来店。

この人、人の良さそうないいおじさんなんだが、とにかくすげえデブなのだ。正座させると五分も経たないうちに両足が鬱血するような超デブ。基本的にデブとオヤジは好きじゃないんだけど、この人だけはお気に入り。

「とにかく痛いのが好き」という非常にわかりやすい性癖を持っていて、その上ノリがいい。手加減しないで、ただひたすら痛そーなコトをかましてればいいので、実にやりやすい。

ほとんどプレイのために伸ばしている、硬度が自慢の長い爪で全身イタルトコロをひっかきまくる。もちフルパワー。皮膚がゾウなみに厚いので、ちょっとやそっとではアトがつかないのだ。

両足に赤いストライプ、だだっ広い腹には赤いチェックの模様を刻み、背中には、赤いロウソクで水玉模様をあしらってみた。私なりのボディペインティングだ。

爪とロウソクで装飾を施した後、妊婦なみにデカイ乳首を渾身の力をこめて爪で潰してみたり、洗濯バサミではさんだ後、感覚がなくなる前に思いきり引っ張って外してみたり(ややダチョウ倶楽部テイスト)、あとはもうただただ鞭鞭鞭、ビンタビンタビンタ。腕が疲れてきたところで蹴り蹴り蹴り、踏み踏み踏み――と、まさに肉玩具。一家に一匹。欲しい。

基本的に「鞭でびしばし」系の、素人が頭に思い描きがちな「えすえむ」的プレイはあんまし好きじゃないんだけども、相手が「そう簡単には死なねえだろう」っていうガタイのいい男で、手加減なしでやってもいいと言われると意外に楽しいもんだね。自分の中の残虐性を思い知る。

やってるうちに、なんか脳からアルファ波出ちゃって、宇宙と一体化してしまえるような錯覚がしてくるし。アルファ波が出てるんじゃなくて、ヤバイ系の電波が入ってきてるのかもしれないが。だんだん恍惚としてきて、本気で「殺してえな」と思うもんな。「コノまま殺しタラさぞかし気持ちイいダロウ」って。なんか快楽殺人犯の心境だな。

でもコレって、ムカつく奴に対する殺意とは違うのね。可愛い子猫とか赤んぼとか見て、「あああああ可愛いっ、このまま潰れるまで抱きしめてえっ」というような感覚。もうカワイくて愛しくてメチャクチャにしてやりたくなるのよ。

一種の愛情表現なんです。タチ悪いけど。


■1998/05/10  本日の暇つぶし

本日のメンバーは私、K子さん、K美(敬称略)の三名。日曜だというのになんなんだこの人数は。

私はもちろんリブレットを持ちこみ、マック野郎K子さんも当然パワーブックを持ち込んでいる。今日はそこへ、ハイパー初心者K美がノートPC(A4・デカイ・重い・元俺の)持参して、根性を見せた。
が、彼女は来て早々、仕事に出てしまう。

以前、『元俺の』という特権を利用し、K美が不在の間に、私とK子さんで「ペイント」を使い、猥雑な絵を描き(かなり駅のトイレの落書きチック)、なおかつそれを壁紙に設定するというイタズラをし、戻ってきたK美さんのリアクションを楽しむという、とても有意義な時間を過ごした。

チャンス到来! 二人がかりで、またこいつを陵辱してやるぜ。

K子さんと軽くミーティングをした結果、今回はあらかじめセットされている壁紙に細工をしようということに。K美の使用している壁紙は、『ポストペットDX』のおまけに入っていた『みんな整列』というもの。四種のペットがずらりと並んでいるのがなかなか壮観だ。だが、デザイン的には決して可愛いとは思えない。他にももっと可愛いのがあったのに、なぜこれを選択したのかは謎だ。

とにかく、これをベースにラクガキ開始。
最初は、ペットの横にフキダシをつけて何か喋らせてみたり、目の部分を黒く塗りつぶして少年A風にしてみたり、かわいいラクガキをしていたんだが、やはりメンバーがメンバーなだけに、どんどんあらぬ方向へ(最初にそっちへもっていったのは私だが)。

仕上がりはなかなか。結構気に入ったので、コピーして持って帰りたかったんだが、外付けFDDがなかったためテイクアウトできず。無念。

だが、家に同じおまけ画像があったので、思い出しながら同じようなのを描いてみた。で、うろ覚えで描きあげたのがこんな感じ

このサイズじゃ絶対見えないピクセル単位のこだわり。炸裂する新たに覚えたワザ。下品になる一歩手前でとどめた(一応な)この配慮。いかがなものか。
ちなみに、亀甲縛りのウサギと逆さ吊りのネコはK子さんのアイデア。縄にこだわりがあるようですネ。

気になるK美のリアクションは、「すご〜い」を連発するというつまらないもの。んな、素直に感心されても困る。せっかくイタズラしてやったんだから、物陰でしくしく泣くくらいするのが礼儀じゃねーのか。しかも気に入ってしまったらしく、そのまま壁紙として使用すると言う。
……お子さんも使うんじゃなかったんですか?コレ。

ちなみにこの画像、著作権フリーっす。ばしばし持ってってくれ。そしてゴミ箱に捨ててくれ。ただしこのことは内密に頼む。これって著作権侵害になるのカナ?という不安があるので。

ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(なげー名前)には内緒だぞ。くれぐれも。


■1998/05/11 本気でだりぃ

みなさんお元気ですか? 風邪などお召しになってはいませんか? この時期に風邪ひくなんてのは、昔からバカと相場が決まってます。気をつけましょう。

というわけで、ただいまご紹介にあずかりましたバカでーす。いえーい。やられてまーす! だるさ炸裂してまーす! 超ツライでーす!

……まいったよマジで。日中はなんでもなくて、「いつものワタシ」って感じだったのに、一本仕事をこなして戻ってきたら、突然、扁桃腺と後頭部に不快感が。あれ? と思っているうちに、ぐんぐん顔が火照りだし、体の節々が痛み、普通に座っていることさえも苦痛になってきた。私の体に一体何が。

もうだるくてだるくて、でも横になったところでたいして楽にもならず、うーうー唸って転がっていると、従業員の兄ちゃんが見かねて早退させてくれた。ラッキー。でもないか。辛い。

ふらふらしながら家に戻り、現状を把握すべく、レッツ体温測定。

結果:三十八度七分

――そりゃあ辛いわ。

なんかこう、ハッキリ数値で示されちゃうと、余計に具合悪くなったりするんだよな。「うわー、見なきゃよかった」っていうか。知らない方が幸せなことも、世の中たくさんあるもんだよ。

私は疲れやすくだるがりやすい性質のくせに、体だけは丈夫。そのせいか、たまに熱を出したり具合が悪くなったりすると、普通の人以上にこたえる。そして普段健康なだけに、病状を軽視しまくるのだ。「たいしたこたーねえだろ」と、己の力を過信してしまい、無理を重ねた結果、取り返しのつかないことになったりもする。

昔、パチンコ屋に勤めていた時に、仕事中にものすごく具合が悪くなったことがあった。
そういう時に限ってバイトの頭数が少なくて、早退したいとも言い出せない。やむを得ず、普段めったに使用しないアイテム「空元気」を心の四次元ポケットから引っ張り出して、なんとか定時まで持たせることにした。

だが、この日はとにかく忙しかった。バイト人口が足りないということが、忙しさに拍車をかけた。スタート札の差し替えに走り回って、トラブル処理に追われて、連チャンしている客の玉箱を取り替えまくって――そのうち、あまりの具合悪さに逆にハイになってくる始末。

「んふふ〜、すごいツライけどなんか気持ちいい〜。アタマぐらぐらする〜」と、今なら妖精さんともお話できるカナ? ってな気分を満喫。それでもなんとか退勤時間まで持ちこたえ、風の妖精さんとお友達になりつつ、バイクをかっとばして帰宅した。

その日はもうメシ食って寝るつもりでいたんだが、気持ち悪さのあまり、食事が喉を通らないのだ。……おかしい。こんなことは初めてだ。今までどんなに具合が悪くなっても、物が食えなくなったことはない。

この時点でようやく事の重大さを認識し、こわごわ熱を測ってみることにした。

結果 : 四十度五分

――そりゃあ辛いはずだよいくらなんでも。

「人間は体温が四十二度を超えると死ぬから、体温計には四十二度までしか刻まれていない」
という話を思い出し、ぞくぞく。小学生当時に得た情報なのでかなりアヤシイが、体内のたんぱく質だか何かが四十二度を越えると凝固しちゃうんだとか。

さっきまで妖精とお友達だったのに、今は死神にそっと肩を抱かれてるような気分。この数値を見て、だるさ&つらさがさらに五十%アップ(当社比)。「このまま寝たら死ぬかも」と不安にかられながらも就寝。この時は三日くらい高熱が続き、最高で四十一度五分をマークした。スリル満点。死と隣り合わせ気分バクハツだ。

親に病院に連れて行かれた時に、朦朧とする意識の中で

「うちの娘、熱が四十五度もあって」

と受付で必死に病状を説明する母の声を聞き、「ちょっと待て。それじゃもう死んでる。死んでるって。つーかその前に、体温計に四十五なんて数字はないって」と、心の中でキメ細かいツッコミをしたことと、うっすら目を開けた時に見た「四十五……?」と困惑気味の看護婦の顔はいまだによく覚えている。

バイト先で、素直に「ぐあいわるいよう。おうちかえりたいよう」と泣きついて、家で大人しく寝てりゃあここまでひどくならなかったような気がして、意地っ張りさんな自分にヘドが出る思いだった。

それ以来、体の調子が思わしくない時には、積極的に周りにアピールするようにしている。普段からだるそうにしてるから、誰も気づいてくれなかったりするんだけど。とりあえず今日は、気づいてもらえてラッキー。


■1998/05/14 プラシーボ

はい、とゆーわけで復活ですよ。昼に目が覚めた時には、「だりぃなあ。もう一日休んじゃおうかなあ」と思ってうだうだしてたんですが、出勤するとハラを決めた途端、やけに元気になってしまうあたり、結構いい加減ですこの体。「病は気から」という言葉が脳裏にちらちら。

暗示にかかりやすい私は、プラシーポ効果も抜群です。薬のパッケージに「服用後、眠くなることがあるので――」などと書かれていた場合、もう飲んで5秒で眠くなります。マジです。「おいおい、まだ喉の奥くらいまでしか到達してねえよ。効かねえよまだ」と理性がツッコミ入れてきても、体は眠いと言い張ります。

そういえば、頭痛薬として有名な『バファリン』。これって、眠くなる成分は入ってないそうですね。最近、看護婦志望の知人に聞いて、大変びっくりいたしました。こっちはもうばりばり眠くなってたっての! たまに睡眠薬代わりに飲むことだってあったっての! しかもよく効いてたっての! ちっきしょう騙されてたのか。しかも十年以上。

なんか、「痛みを麻痺させる」→「神経を鈍くさせる」→「眠くなる」んじゃないかと、勝手に筋道立てた思い込みをしてました。でも、こうして真実を知った後も、やっぱり飲むと眠くなる。思い込み強し。

逆プラシーボ効果としては、以前、母がよく「病院でもらう薬はよく効くわねー。薬局で売ってるのは高いだけで……」などと言っていたのですが、それを聞いてるうちに、すっかり薬局の薬が効かない体になってしまいました。――どうしてくれる。母よ (でもバファリンはよく効く)。

■私信:この間、お見舞いメールをくださった方々へ。どうもありがとうございました。何のお礼もできませんが、私を勇気づけてくれたあなた方ひとりひとりに感謝の気持ちをこめて、一曲作りました。聞いてください。

『無題』 作詞 俺 作曲 ご自由にどうぞ

 38度の熱の中 車とばして行きました
 町のはずれの小さな病院
 じじばば濃度 超高い 看護婦さんも みなババア

 親と一緒の保険証
 ちょっぴり気恥ずかしいけれど
 保険料は滞納しても ちゃんと使えてひと安心

 間違って「外科・胃腸科」に行ったけど
 ちゃんと診察してくれた
 優しい人ね

 シャイなあなた 喉の奥 三秒見ただけ
 それでほんとにわかるのか
 あなたは言ったの 「風邪ですね」
 そんなことはわかってる

 血をばさばさ抜かれたわ
 やけにぶっとい注射針 今日も眩しかった

 なぜなの? Tell me ただの風邪なのに 
 どうして? Tell me 血まで調べるの

 ここで採血されるのは そう 確か二度目
 なんかいた? こないだ
 これってさりげない「再検査」?

 明日は検査の結果が出るわ
 なんか面白いウイルス 混ざってたらどうしよう
 明日 答えを聞きに行く 少し怖いけど 勇気を出して

 ヤバイ結果が出ていても 私には聞かせないで
 もう少し 夢を見ていたいの

 しゅびどぅば〜


■1998/05/17 社交

長引くと思われた風邪がやけにアッサリ治ってしまってからというもの、自分でもゾッとするほど元気イッパイやる気爆発モードに突入。

メールの返信はもちろん、知らない人にも積極的にメールを書き、なんだか私で言うところの「気味の悪い人」、世間で言うところの「社交的な人」になっていた。……昨日までな。

で、今日。ご覧のとおりさ。

慣れないことすると、次の日絶対しわ寄せが来るんだよな。体育で百メートルのタイム測定とかやらされると、翌日ばっちり筋肉痛になるみたいな感じ。
んなわけで、ただいま精神的筋肉痛ばりばりです。


■1998/05/19 ベビーピンク

ういっす。二日ぶり。今まで何してたかとゆーとね。んーと、髪染めてました。おうちで。

家で髪の色いじったりしてると、なんだか昔を思い出しますね。
親のいない隙に、ブリーチ剤でこっそり色抜いたりしたよな。一気に抜いちゃうと速攻で教師に目ぇつけられるから、長期戦でなるべく目立たないように徐々に徐々に抜いてくという、その力加減が難しかったり。
中にはその加減がわかんなくて、予想外のとんでもない色になってしまい、翌日まんまと職員室に呼び出されてる奴もいたりして「ビールで脱色できるんだよ」とか得意気に語る奴とか。ああ懐かしい。そんなわけで、ちょっと若返った気分でした。

なんで突然そんなこと始めたかっつーとね、あのね、昨日ね、ママと買い物に行った時にね、「あんた、髪茶色いわねえ。ヤンキーみたい」と嫌味かまされたですよ。むっとしたです。かなり。ヤンキーなんていうわかりやすい奴らと一緒にされんのは嫌です。断固として。なので、「茶色じゃなきゃいいんだなオラぁ!」と、ヘアマニキュアで色を入れることにしたのです。

何年か前にも、茶髪に飽きてワインレッドのマニキュアを入れたことがあるんですが、赤って実際に入れてみると、黄色味が抑えられて一見落ち着いた感じに見えるんですよ。なので、また赤を入れるつもりでヘアマニ売ってるコーナーに行きました。――そしたらなんか、スゴイことになってるじゃんかよ。

ここ数年、このコーナーはノーチェックだったんで全然知らなかったんだけど、「バイオレット」とか「ジューシーレッド」とか「パッションオレンジ」とか、「わー、すっげえ色!」ってのが山ほどあるじゃないですか。もう目をキラキラさせて物色しました。

――そこで見つけちまったんだね私は。「ベビーピンク」なるものを。

ベビーだよベビー。ベビーでいてそのうえピンク。ベビーでありなおかつピンク。プリティを志す者として、そんなネーミングの色をほっとけるわけあるまい。しかも色見本を見ると、ほんのりふんわりピンクがかってて激プリティ。こりゃやるしかねえなと思いました。もち即購入ですよ。

おうちに帰り、さっそく試すことにしました。ペビーピンク。パッケージを開けて、ジェル状の薬剤をうにゅにゅと出してみると――あれ?

ベビーピンクって、いつからこんな過激に濃ゆいピンクになった?

……まあいいか。日本人の黒い髪につけるんだ、このくらい濃くないとコイツもやってられないんだろう。と、勝手にそう解釈させていただくことにした。
テキトーに髪に馴染ませて、そのまましぱらく放置。説明書には「放置時間:五分」と書かれていたが、そんな短時間では染まらない気がして、十五分ほど待つことに。

それからシャンプー。ざっと流しただけで水がピンクに染まる。なんだかとっても環境汚染チック。色が出なくなるまでがしがし洗って完了。濡れた状態では、どのくらい色が出ているのかまったくわからないので、ドライヤーで乾かしてみることにした。

いやあ、短いといいねえ。乾くのも早くて。でも、パーマかけてた時は、いちいち乾かさなくてもよかったんだけどね。楽だったけど、そのぶん髪が傷むからねえ。ああ、そういえばヘアカラーって、傷んでる部分が特によく染まるんだよね。傷んで退色してるとこに、色素が入りこむせいで。私の髪も、まだ傷んでるとこ多いよな。毛先やサイドが特に。特に。特に……。

――やっちまったぜイエーイ!!

入りこまれましたよしっかりがっちり! んー、何て表現したらいいのかわかんないけど、とにかく「これのどこがベビーピンクじゃコラぁ!」という感じかな? つーか、かなりショッキングピンクに近い? みたいな? ねえ、鏡さん、答えてよ。

……なんだかねえ、もう腹割って話すけどさあ。ヒイキ目に見て、その上さらに全てを許容するような暖かい目で見ても、どっかのビジュアルバンドの追っかけにしか見えないんだなコレが。しかも、蛍光灯の明かりでこんだけピンクに映るんだから、お天道様の下に行ったらどーなることかわかんねえ。明日が楽しみだなあ。わくわくしてきた。何か。異様に。色んな意味で。

だけどまあ、自分が一流企業のOLじゃなくて、これほど良かったと思ったこたぁねえわ。こんなんで会社行ったら、間違いなくスリッパで頭はたかるね。もしくはタイムカードのカドで刺されるな。危ない危ない。ああよかった、一流企業なんかに勤めてなくてさ。

──って、どんなに自分を慰めても、所詮はバンドの追っかけ。

でもマニキュアなんて、どうせ二週間くらいで色落ちしちゃうしね。そのうちだんだん落ち着いてくるんだよね。

──でも今この瞬間はバンドの追っかけ。

……いいよもう (あ、拗ねた)。これはこれで面白いじゃん。世の中には、「個性的」っていうステキな言葉もあるしさ。みんな「わあ、個性的!」って注目するかもしれないヨ! ちょっぴり不思議少女って感じもするしね! もしかしたら、バンド系のちょいイッちゃってる男の子との間に、素敵なラブが生まれるかも! 


そんなの嫌だ(泣)


いいやもう。そろそろ本気で開き直ってきたし、この際だからしばらくこのままにしてやろうと思います。なんかだんだん気に入ってきたし。つーか気に入ろうと努力してるし。本腰入れてやってくことにしますよ。withこの髪で。客受け? んなもん知ったこっちゃねえっすよ。

でも、ママに怒られたらやめます。

【追記】翌朝、すごい勢いで怒られました。


■1998/05/23 私信日記・テレホ?

いやまいったね。
何がまいったって、知人の旦那さんがこのページを見つけてたらしいからまいったよ(それもずいぶん前から)。とりあえず笑っとけ。はははははははははは。

しかしよくわかりましたねえ。とりあえず軽くびびらせていただきました。どうも初めまして。奥様にはいつもお世話になっております。まだお会いしたことはございませんが、お噂はかねがね。常々。ええそりゃもうイロイロと伺っております。

奥様がここを訪れる日も、そう遠い未来の話ではないでしょう。私は来るべきその日に思いを馳せながら、防災頭巾を逆さに装着し、部屋の隅っこに体育座りで小さく震えながら過ごす毎日です。ふるふる。

それはそうとして、ほんとにスバラシイ奥様ですね。尊敬いたします。
各所でココへのリンクを発見しておきながら、あえてクリックしないでいるという奥様のその潔い態度。頭が下がります。私だったら0.1秒も迷わずにクリックしていることでしょう。

その勇気と決断に惜しみない拍手を。そして花束を。JPEG画像で送りたいと思います。ウイルスを添えて。

でもなー。「まさかあの人に限って」とは思うんだが、もう既に覗かれているのかもしれないという不安もあったりなかったり。ってどっちなんだ。いやでも最近よくギャグかぶるし。ドキっとすることしばしばなんすよ。

マジで見てないっすか?別に隠さないでもいいっすよ。私も無修正ポラ見せてもらってますし。その代償として、私の無修正ハートを大公開。恥ずかしいけど見て欲しい。いや、見られずに済むもんなら永久に見られずにいたいです。

以上、私信でした。


そーいや、ウチもようやくテレホが導入されたんだよ。これでもう怖いものナッシング。無敵だね。当然、毎日繋ぎっぱなし状態。

重いページにも臆することなくダイビング!ページが表示されるのを待つ間、もう1個ブラウザを起動させて、掲示板にオン書き。ひゃあ、贅沢ぅ!もちろんウチで飼ってるポスペのペット同士で、ひたすらメールをやりとりするなんていう寂しいこともやってみた。でも面白いひみつ日記がたくさん見れてホクホク。嬉しいな嬉しいな。

──だがしかし。一抹の不安が残る。

「……コレ、ほんとにテレホになってんのか?」

なんかさあ、『この回線は、現在テレホーダイで接続中です!』とかなんとかいうダイアログは表示されないのか?すっごい不安だぞマジで。こっちはすっかりテレホ気分でウキウキショッピングなのに、もしも何かの間違いでサービス開始になってなかったら?NTTにシカトされてたら?


■1998/05/29 つよいこ

──死ぬほどだるい。
最近くだらない私事でコマゴマと忙しくて、睡眠時間がやけに少ない。ああもうめんどくせえな。忙しいなら忙しいでドカっとまとめて忙しくなってくれ。

こうだらだら忙しいと、どこでリキ入れていいのかわかんなくて妙に疲れる。ああ明日も九時に起きなきゃ。九時……真夜中だぜ私にとっちゃ。

そんなこんなでどうも食欲がなくて、ここんとこ粉ミルクばっか食ってましゅ。「飲む」んじゃなくて「食う」んでしゅよ。粉末のまま。缶ごとヒザに抱えてな。

これがまたうまいんでしゅよ。粉ミルクはコンデンスミルクに続く、私の密かな大好物なのでしゅ。しつこいくらいの甘さ、しゃくしゃくした食感、口中でとろけるべたべた感、いつまでも残るまったりとした後味。どれをとっても絶品。
いつでもどこでも食えるので、食事に時間を取られることもない。忙しい現代人にはうってつけ。ただし、1日2食をコレにすると、めきめき痩せます。

ちにみに私が今食ってるのは『雪印ネオミルク つよいこ(満9ヶ月から)』。DHAも配合されてておトク。脳増えるかもしれないぞ。

で、この『つよいこ』。950g入りのデカい缶を買ったんだが、1週間ほどですべて食いつくしてしまったので、近所のスーパーに買いに行くことにした。

普段あまり行かないスーパーだったんだが、レジにはどこかで見た顔が。よくよく見ると、昔のバイト仲間(主婦)だった。

彼女とは特別仲がよかったわけじゃないんで、あたりさわりのない言葉を交わす。と、私が小脇に小粋な感じで抱えている粉ミルクの缶に目を止め、満面の笑みでShe said。

「産まれたの?」

何が。


■1998/06/01 タ〜イムボカ〜ン

『ウイングマン』に、「キータクラ」ってキャラいたよな。
人間界での仮の姿が「北倉」っつーの。

この強烈なネーミングは幼かった私の心に強烈な爪跡を残した。
何せ、いまだに「北倉」という苗字の人に出会うと、心の中で「……キータクラ」と呟いてしまうくらいだ。そんな私も今年で24歳。どうしてくれる。

まあそれはいいとして(いいのか?)。私が今気になってしょうがないのが、
「タイムボカンシリーズの一番最後に放送したやつ」だ。

なんだっけタイトル。『イッパツマン』だっけ?『ゼンダマン』?『イタダキマン』か?……違うかも。もうこの時点で記憶不鮮明だぜ畜生。

とにかくアレだよ、タイムボカンシリーズで一番最後にやったヤツだよ(なげやり)。中盤以降のストーリー展開がなんだか複雑で、「これは子供には辛いんじゃないか?」と頭を悩ませたことだけは覚えてるんだけど。自分もまだ子供だったはずなんだけど。

一番記憶に新しいはずのものが何故一番記憶にないんだ?『オタスケマン』あたりまではなんとなく覚えてるのに。くそう。

このことを中学時代からの友人、C子に話したところ、「ああ、そういえば私もなんだかわかんなかった気がする……」との答えが。だよなだよな?ああ、やはり同世代はいいなあ。話が通じやすくて。

やはり彼女も「なんだかよくわからなかった」という印象ばかりが強烈で、この謎のアニメの正しい内容を記憶していない。毎週欠かさず見ていたことは確かなのに。謎は深まるばかり。

二人がかりで記憶の糸を辿り、思い出した事実。
(ただし他のシリーズとごっちゃになってる可能性大)

「それまでの『善玉2人・悪玉3人』というパターンを打ち破ったキャラ構成だった。ような」
「悪役側に、一人色男系キャラがいた。気がする」
「最初、学園モノっぽかった。んじゃないかな」
「悪役の色男系キャラ、子供心に惚れてたな」
「善玉の方、なんか西遊記入ってたよな。たぶん」
「今週のビックリドッキリメカ」
「……それは絶対に違うと思う」
「なんか……近未来的な世界だったような」
「西遊記はどこ行ったんだよ」

──わ、わかんねえ……。どんどんわかんなくなってきた。

なんなんだよう!すげえ気になるぞ。誰か解説できる人いねえ?ああ畜生、こんなことなら一人や二人、アニメおたくの友達作っておくんだった。マジでビデオがあったら借りたいよ。この胸のもやもやをどうにかしてえ。


■1998/06/02 タ〜イムボカ〜ン・真相判明

いやあ、聞いてみるもんだね。いたよいたよ、暇なオタクどもがわんさか!来たよ来たよ情報メエル。18通も。まったく世の中捨てたもんじゃねえな。

――って失敬な奴でメンゴ☆マジ感謝してるですよ〜。この場を借りなくてもオレの場なのでお礼を述べさせて頂くです。

やはり困った時はお互い様ですね。
みなさんも何か困ったことがあった時には、私にメエルでそっと知らせてください。どんなことでも黙殺します。

しかし、昨日の日記を書き上げた時点でハッとしてグゥ!だったんだが、そうだよそうだよ、人様に聞く前にgooでもYahooでも検索すりゃよかったんじゃん。バカでー。

と、己のあわてんぼさんぶりを露呈する結果になりつつも、見も知らぬ人々の優しさに触れられたり手間をかけずに真実にも触れられたりで、ほくほく顔の私でございました。

そんなわけで、真相判明。
せっかくなので、特に詳細に解説してくださったH.M様(★)とT.M様(☆)お二人のメエルを一部抜粋し、あげく合体させてまとめてみました他の誰でもない、私自身のためにです。


タイムボカンシリーズ第7作 「イタダキマン」

【あらすじ】
★西遊記をベースにした学園ものになっていて、地図のかけらを捜す。
☆オシャカ学園の校長先生が世界にちらばる「オシャカパズル」を集めようとたくらんで、学園の優等生三人を選んで、旅に出す。
お約束の悪玉三人は浪人生で、オシャカパズルを横取りして、それとひきかえに入学しようと企む。

【主要キャラ】
★正義側は三蔵法子、サーゴ浄、猪尾八ツ男。悪役側がヤンヤン、ダサイネン、トンメンタン。主人公が孫田空作という名前です。お釈迦様をモチーフにしたでかい顔のオチャカ校長なんてのも。

【主人公】
★特筆すべきは、ヒーローが普段は悪役側について廻る少年で、正義側の危機になると変身してメカを呼ぶのがパターン。声は田中真弓。
☆悪玉にひっついてるガキの「くーちゃん」は母を探して旅する少年なんだけども、本当は、イタダキマンで、善玉がピンチになると、変身して(自分を世話してくれてる)悪玉を倒す。

【結末】
★人気がなかったのか、わずか19話で終わっています。最終回はひどかったですね。今まで苦労して集めていた地図のかけらがいっぺんに見つかって、みんな幸せになりましたーってな感じ。
☆視聴率が悪くて打ち切りになったので、本当は50数個あるはずのオシャカパズルは13個あつまった時点で膨張して、友達の輪、とかいうものになって「みんなで友達になろう」とかいうありがたい教えを残してお話は終わってしまうのでした。

──そりゃ覚えてないはずだわ。

でね。一つだけ気づいたことがあるんだけども。
私(と友人C子)が「思い出せねええええ!」と騒いでたのは、『イタダキマン』じゃなくて、そのイッコ前の『逆転 イッパツマン』だったらしいのよ。……あははは。ごーめーんーねー。でもイタダキマンはイタダキマンで知りたかったし。うん、ここまで詳しく知ることができて嬉しいことこの上ないです。はい。

ちなみに『イッパツマン』は、悪玉側のシャレコーベリース社(ナイスネーミング!)が、ライバル社である善玉側のタイムリース社の信用を落とそうと目論む、とかいうイヤに現実的な設定。そこに、シャレコーベリース社の会長が実は宇宙人だったり、善玉側に、悪玉に洗脳されてるスパイみたいなのがいたりして話がややこしくなっていたらしい。

──わかりづれえよ。会社の信用だの評判だの、そんなもん子供に理解できるかっつーの。そんな大人社会のお話。

と。関係ないんですが、H.M様のメールの最後に、こんな一文がありました。

なんでこんなに覚えているかというと、主題歌が好きだったんですよ。
「いただきマンボ」。カラオケにも入ってます。


「いただきマンボ」……は覚えていませんでしたが、キャバクラ時代、お客の席につく際には「おじゃマンボ!ウッ!」乾杯の際には「いただきマンボ!」というのが私の持ちネタ(ネタなのか?)でした。
他にも「いってきマンボ」「ただいマンボ」等、様々な局面で活用できます。

ちなみに、酔っ払い度数・テンション等が高い場合、最後の一文字を

「コ」

に変換します。ツカミとしては最高です(ただし、その後は自動的に『下ネタ担当員』としての活躍を要求されます)。

このネタはインパクトが大きい分、破壊力も大きいので、まれに周囲を一気に凍りつかせる危険性もあります。ご使用の際には場の空気をしっかり読むことが大切です。統計では、バカリーマン系には成功率が高いようです。って、どうでもいいっすね。

最後に、個人的にとってもうれし懐かしかったメール。この方曰く、

・タイムボカンシリーズの一番最後のやつ=「ムテキング」
・私が「子供向けではない」と感じたやつ=「未来警察ウラシマン」

全然違うじゃんかよ!

でもすげえ懐かしかったので許す(えらそう)。
あとオチに使ってすまん。


ムテキ〜ング!

■1998/06/03 もう来ないでネ

新規でついてから、ずーっと指名で来てくれていたお客さんがいた。
いつからだったっけな。もう半年以上、いやもっと。一年近かったかもしれない。多い時は月に3回も来てくれたりして、私にとっては上客の部類に入る人だった。

その客を今日、切った。
「商売の邪魔しないで」「もう来ないで」という、業務上、決して言ってはならねえ言葉でもって。

実際、こんなことを言ったのはこれが初めてだ。客の前で「商売」なんて言葉を使ったのも。けど、もういい加減疲れたね。電話してくれだの遊びに行こうだの、毎回毎回。うるせえよ。

「実際につきあってみて、駄目だったらそれでいい」なんて、それが譲歩のつもりなのか。そんな無駄な手間かけなくても、好きになれるかどうかなんてわかってる。答えなんか決まってる。あなたは私のトクベツにはなれない。いくら土下座されたって、私にとってあなたはただの客であり、それ以上でもそれ以下でもない。つーかマジでするな。土下座。

相手を傷つけるとわかっている言葉を口にするのは、勇気がいる。それと同じだけ自分も傷つくから。人を傷つけるのは怖くない。でも自分が傷つくのは嫌だ。

そんな身勝手な理由で、さらりさらりとかわし続けてきた。もうずいぶん長いこと。「気をもたせる」ってことがどうも苦手な私にとって、これはかなりの苦痛だった。

そして、ついに今日。
これ以上引っ張る気力がなくなった。限界。ギブアップ。もう耐えられねえ。そんでバッサリ。切り捨てた。

わがままで不器用で強引さが鼻につくこともあったけど、決して悪い人ではなかったし、決して嫌いではなかった。だからなおさら。後味悪いことこの上ない。
危うく「ごめんなさい」と言ってしまいそうになったけど、謝られても困るだろうからやめといた。別に謝るスジアイもないしな。愛情なんてなかったけども、愛着はあった、かもしれない。さすがに長い付き合いだったし。

だけど、自分に好意を持っている人を切り捨てるのは辛いことだなあ
──などと思ってしまう私は、やっぱり傲慢だろうか。


■1998/06/05 辞めてえよ畜生

二週間ぶりに休みをいただけました(怒)。

風俗嬢は自由出勤が基本じゃねえのか。「あ、休んでいいんですかー。ありがとうございますー」ってのは何かヘンじゃねえか。言ってから気づいたけどよ。

今、ちょっと店の中がぐしゃぐしゃなので、どうしても愚痴モードに入ってしまう。辞める時はみんなでいっぺんに辞めようね〜! 抜け駆けなしよ〜! とか言って、一番先に抜けそうなのは私だったりするんだが。

もー、誰かいい店紹介してください。「普通に休みが取れて管理がしっかりしててちゃんと商売やる気があって従業員の態度が良くてきちんと給料を払ってくれて女の子に対して『稼がせてやってんだろ』なんて態度を取らない店」なら、何でもいいですもう。

ちっきしょう辞めて〜。

マジで。

でも今バックれたら後が怖そう。だって在籍人数五人だもん。追いかけられちゃうカナ? そしたら逃げきれるのカナ? うわあ、ドッキドキ!


■1998/06/06 景気回復の兆し

ここ最近、こないだまでの「もうすぐ潰れんじゃねえかこの店」モードから脱却し、客数に回復の兆しが見えてきた模様。それに比例し、私の稼ぎも順調に。

……とはいっても、毎日三人くらいしか女の子が出勤してないからな。これで昔のように七人とか出勤された日にゃあ、私なんかはまず客取りっぱぐれの食いっぱぐれだろう。

今日なんかは、久々に土曜日の本領発揮! ってなもんで、上がりは七万四千円。うおお。久し振りに見たぞこんな数字。なんだよ土曜日、おまえもやればできんじゃん! この勇姿をもっと私に見せておくれよ!
――でも、今日はたまたま指名が重なっただけで、店全体としては暇だったみたいだけどな。どうやら私の当たり日だったらしい(日によって、なぜかある女の子にばかり指名が集中することがある)。

だけど、毎日このくらいのペースで客が入ってくれれば、余計なこと考えずに済むんだけどなあ。長時間店で待機してるとどうも駄目だ。

最近、みんなの中で店のやり方に対する不満が炸裂していて、どうも雰囲気が悪い。そんな中でうだうだやってると、どんどん気分が沈んでくる。そんな時に仕事が入っても、気分良くこなせるわけがない。

やっぱり、仕事が充実していないとツライよな。金銭的なこともそうだけど、精神的な充足っていうの? 張り合いっつーか、メリハリってもんがなくなる。「頑張ろー」と思ってる時に頑張れない状況ってのは、めちゃくちゃストレス溜まるな。

なんだかんだ言っても、私はやっぱり仕事が好きらしい。むう。またもや意外な事実発見。忙しすぎるのもキツイけど、ぶっ倒れない程度には忙しくあってほしいもんだ(わがままな)。


■1998/06/07 考え中・考え中

あーもう脳味噌破裂寸前ざますよ。ここんとこ考えること多すぎです。あれやこれやそれや。なんでまた一度に来るかねコイツらも。タイミング悪すぎ。

私は、「考える」とかなりドツボにはまる人間なんで、普段はなるべく考えないように努力している。思いつき最優先。ビバ直感。即断即決即実行ってなカンジで。特に夜は、周りが静かでハマるのにはもってこいの状況。夜中にうっかり考え出すと、ずぶずぶ思考に沈み込んで、朝まで眠れなくなるのがマイ定番。

そんなんだから、ふとした瞬間に考えにハマりそうになると、「あああダメダメ考えちゃ! どうでもいいじゃんそんなこと! 忘れて忘れて!」と、必死に考えないように考えないように持っていく。だって寝たいし。

こんな私が運悪く『朝まで討論会』なんて見ちゃった日にゃあ大変よ? とっさに「やばい、チャンネル変えなきゃ!」と思うんだけど、その瞬間に誰かの強気な発言が耳に入っちゃったらもうオシマイ。目の色変わります。

気がつくともう討論に参加してるもんな。「それは違うだろう」「いや、あんたの言いたいことはわかるんだけどね」と、すっかり参加者気取り。CMの間に考えまとめたりして、あたかも自分がその場にいるかのような錯覚すら覚えてしまう。馬鹿です。他人が見たら。

しかもこの手の番組は、たいてい最後まで結論らしい結論は出ずに、中途半端のまんまで終わっちまう。もうタチ悪すぎ。人の思考に火ィつけといて、そりゃあねえだろオイ。まだ言いたいこと全部言ってねえぞ! もっと語らせろ! 誰も聞いちゃいねえけど! このままじゃ私の気が済みません!

一度エンジンがかかってしまった考えモードは、ちょっとやそっとじゃおさまらない。番組が終わっても、自分なりの結論が出るまでフル回転で回っている。ここからはもう自分との戦いだ。一人でもやるしかないですこうなったら。

考えてるうちに、当初の議題からはどんどんズレた方に思考が転がってきたり、自分の中で異なる複数の意見が出てきたり、一人になったせいで(もとから一人は一人だったんだが)考えがだんだん危険思想と化してきたり、それに思わずニヤリとしてしまう自分に気づいて「いけないいけない、こんなこと考えちゃ」と慌てて思考を軌道修正したり。
そんで朝までどころか昼まで眠れなくなって、考えに考えを重ね、ようやく導き出した結論が「……なんでこんなこと必死に考えてんだ俺」だったりする。馬鹿か。

──サテ、考えなくちゃならない状況下において、こんなものをうだうだ書いて逃避している自分を存分に嘲笑ったところで戦闘開始だ(自分の中で)。頑張れ脳。たまにはこんなこともある。だからこれ以上減るなよ。


■1998/06/12 おねだり上手

奴は、私がそこそこ金を持っていることを知っている。

私の本当の仕事こそ知らないが、数年前までとは比較にならないほど羽振りがいいことを知っている。奴は金の匂いに敏感だ。

思えばこの一年間、奴には散々貢がされてきた。物だけでも相当な額だ。それに加えて毎月与えてやってる小遣い。総額を考えると鼻血が出そうだ。車ぐらいは買えてる。楽に。

別に私は気前がいいわけじゃない。
「ふざけんなてめえ、んな高ぇモン買えるか!」
「誰が稼いだ金だと思ってんだよ!」
奴が「買え」と言う商品の金額を見て、目玉が半分飛び出た状態で何度もそう怒鳴った。

私が本気で怒り出すと、奴は「そうだよね……。やっぱり無理だよね」と、わざとらしく肩を落とし、おおげさにため息をつく。

そんな風に殊勝な態度であっさり諦められてしまうと、「チョット言いすぎたカナ?」「そんなに買って欲しかったのカナ?」と、ムキになった自分を思わず反省してしまう。

……この時、すでに奴の術中にはまっているのだ。それから奴は、そのことには一切触れなくなる。だが、目に見えてうなだれるのだ。口数が減り、思いつめたような暗い顔をして、時折寂しそうに溜め息をつく。無言責めだ。

そんな状態で数日が過ぎると、いいかげんコッチも「あああああもういいよ買えばいいのか?買ってやりゃ許してくれんのか、ああ?」という気分になってくる。ほんの一瞬だ。

そして奴はその一瞬を見逃さない。悲しそうな目で私を見つめ、おもむろに「この間のアレ……どうしてもダメ?」などと言いやがるのだ。

──これが奴のやり口だ。

この手に何度騙されてきたかわからない。私の心理を絶妙なポイントで突いてくる。かなりのやり手だ。

私は今、訳あって奴を会社まで車で送って行っている。
私はいつも明け方近くに寝ているので、そのために1度起こされなくてはならない。眠りについて三、四時間後に起こされるというのは非常にツライ。しかも、寝ぼけて力の入らない手でハンドルを握り、朝の日差しの中、車を運転しなくてはならないのだ。これはツライ。

今朝方、いつものように奴を会社に送り届ける途中、奴がこんなことを言った。

「いつもごめんね。ほんとに悪いと思ってるんだけどね」
「……思ってるだけじゃ何にもならねえだろ」

寝起きの私は最高に不機嫌だ。
朝方の道は車通勤者のせいで交通量が多い。目の前のトロくさい車にイライラしながら、わざと乱暴なシフトワークで強引に追い越しをかけようとしたその時。

──事故るかと思った。事故るかと思ったマジで。
とっくに目は覚めているはずの奴が、とんでもない寝言をほざきやがったのだ。

「じゃあ、車買ってよ」

……車なんていくらすると思ってんだよ。

「車なんて買ったらおまえ、その金で車買えるじゃねえか!!」

それじゃそのまんまか畜生!あまりの衝撃にわけのわからないことを口走る私。助手席で笑う奴。笑うな。別に場を和ませるためのギャグで言ったわけじゃない。こっちゃ必死なんだ。

──しかし齢二十三にして、何故そんなすさまじいおねだりされなきゃならんのだ。私ゃバブル絶頂期の不動産会社社長か?

そしてママ。あんたは私の愛人か?

お願いだからもう娘から搾取するのはやめてください。あとちゃんと労働に見合うだけのごはんを食べさせてください。おうちに帰って、私の分のごはんがないのはとてもカナシイです。


■1998/06/14 パソコンなんてこわくない

どしゃぶりの雨の中、近所の大型電器店にて、MOドライブと増設用のメモリを購入。もちろん、他にもいろいろ衝動買いしたい気持ちは誰にも負けません! っつう感じだったんだが、財布の都合でそれはかなわず。このたった二つの買い物で、福沢一個小隊(十人編成)があえなく撃墜。合掌。

家に帰ると、購入したてのブツをさっそく取り付けにかかる。説明書をナナメ読みして手順だけ頭に入れると、後は適当にカンだけでやってみる。いいんだよ。周辺機器のマニュアルなんて、マジメに読んだところで意味なんか半分も理解できねえんだし。

ばこんと力まかせに本体を開けて、初めて見るパソコン内部の構造に「ほほう」と感心しつつ、「たぶんコレだろ」ってとこに強引に拡張カードを差し込んで、適当にケーブル繋いで、気軽に電源入れてみた。……これでちゃんと認識してくれるんだから、たいしたもんだな。

なんだよ楽勝じゃん! と軽く調子に乗ったところで次はメモリを増設。パズルの要領で、手にしたメモリがちょうどハマりそうな場所を探す。あー、あったあった。ココだろきっと。と、完全やる気なしの態度でぐいぐい押し込む。

でもさあ。なんでこう、拡張カードの類ってのは「ぴた」「かし」「しゃきーん」と入らないかねぇ。端子が「ざりざり」とか言って、すげえ気持ち悪い。「……もしかして間違ってる?」って不安になるじゃんよ。あんまり力入れると「パキ」とかいっちゃいそうだし。一体どうしろと。

なかなかうまくハマらないので、だんだんイラついてきた。ヤケになって「ああもう壊れるなら壊れろオラぁ!」と渾身の力をこめて勢いよく押し込んだところ

――「ぶしっ」と、基盤のカドで手ェ切った。

……なんてこった。

「基盤をなめるとケガするぜ」などとよくわからないフレーズが頭に浮かぶ。なかなかやるじゃねえかおまえも。

そんなわけで、現在、私のパソコン内部には血痕が残っている。なんか誤動作とかしなきゃいいんだけど。皆様も、思わぬケガには充分ご注意下さい。特に基盤のカドには気をつけろ。結構痛いぜ。


■1998/06/16 ケダモノの嵐

職場についた瞬間、ケータイが鳴った。着信表示を見てビビる。
――自宅からじゃねえか。

うちの母は、滅多なことでは私の仕事中に電話をかけてこない。なぜなら私が怒るので。私は職場では別の人格になっているので、家からの電話で素の自分に戻されてしまうのが嫌なのだ。

それなのに電話がかかってきたということは、必然的に何か事件が起こったことになる。何だ、何があったんだ。こわごわ出てみると、母は動転した声で何事かわめいていた。なんだなんだなんだ? 誰が何? ええ?

――支離滅裂な母の話を整理しながら聞いていくと、どうやらマイペット(not洗剤)、K(仮名)が何かしでかしたらしい。

ちなみにKとは、一歳になるオス猫だ。体毛は白の、無口でクールなナイスガイ。そして「我が家で飼う猫はナゼか異常にデカくなる」の法則に従って、6.5キロの巨体を誇る。が、決して太っているわけではない。筋肉質の締まったボディだ。なので、ヨコではなくタテに長い。
宅配便のおじさんに「えっ!これ猫!?」などと本気でビビられてしまうデカさだ。

そんなクールガイ・K(巨漢)が、外で野良猫と大乱闘を繰り広げていたらしい。その様子を聞きつけ、慌てて止めに入る母。敵猫を追っ払い、野性を取り戻してしまったKをなだめすかす。Kのケモノの血が落ち着いたところで、家に入れようと抱き上げた瞬間――敵猫が、物陰からちらりと顔を覗かせた。

それに気づいたK、再び闘争本能全開。母の腕から逃れようと凄まじい勢いで暴れる。逃すまいとする母、抱きしめる手に力をこめる。――だがしかし、興奮状態のKの巨体を抱きとめていられるはずもなく。

噛みつき+引っかき+猫キック技が炸裂(→・→・↑・↓・XY同時押し)
――母、K.O.

なんでも腕を負傷したらしく、「血が噴き出して止まらない」「肉が見えて、骨まで届いてるかも」状態だと言う。うあー、そいつはひでえ。

だけど、そんな事故報告をされたって、家から遠く離れた場所にいる今の私にはどうすることもできない。「この痛みと苦しみを、とにかく誰かに伝えたい」ってことなんだろうか? ただの話したがり?
――そう思ったその時。

「お願い、帰りにマキロン買ってきて」

ああ、用件はちゃんとあったのね。――って、んなもんがマキロンでおさまるわけねえだろ!  タクシーでも呼んで、とっとと病院行け、病院! 
というような言葉と、私の部屋にある『傷あわわ』の所在を伝え、私は電話を切った。ったく、ネコ傷を甘く見るとケガするぜ(もうしてる)。

深夜、私が帰宅すると、母の右腕は肘から甲まで、包帯でがっちりコーティングされていた。……サイコガンでも取りつけたのか? その大げさっぷりを見て、思わずげらげら笑う私。二十数年生きてきて、実の母親を指差して笑うことになるとは思わなかった。

だが、笑いごとではなかったらしい。『傷あわわ』で我慢しようと思ったものの、凄まじい痛みとどくどく出る血は止まらない。そのうち熱が出てくるわ、指が動かなくなるわの大騒ぎとなり、さすがに「こりゃマズイ」と病院に行ったと言う。

本当なら、縫わなきゃならないほど深い傷なんだが、縫うとバイキンが中に入ったままになってしまうので、傷口は開けたまま、最低一週間は消毒を続けなければならないという。しかも点滴まで打たれて、今後の様子によっては入院もありえるそうだ。

こ、こわ。猫ってこわー。いくら飼いならされても、やっぱり狩猟動物なのね。どんなに懐いててもどんなに可愛くても、ケモノはケモノなのね。

しかし母は、飼い猫に手を噛まれたことよりも、他の患者が大勢いる待合室で、看護婦さんに大きな声で

「猫に噛まれた××さ〜ん!」

と呼ばれたことがたまらない屈辱だったと言う。
確かにそいつはねえよな。私だったら家帰って布団かぶってしくしく泣くよ。性病科で「毛ジラミうつされた××さ〜ん」って呼ばれるようなもんじゃんか。ひどい話だよまったくね。爆笑させてもらったけど。

みんなも、狂暴化した猫には気をつけろよ。あと、基盤のカドとかも。


■1998/06/17 ばいお。

ぐふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。

買ったですよ。ついに。ばいお。買ってしまったですよ、ソニーのバイオノート505!

昨日、店で真希さんに「買っちゃえばあ〜? 買っちゃいなよー。今しかないよー。いいよね〜、バイオ。買っとくべきでしょう!」などとさんざんハッパをかけられ、口では「やめてくださいよ〜、今、金ないんスから」と言いつつも、心の中では

「ああもっと! もっと言って! もっと言ってくれたらアタシ、どうにかなっちゃうかも!」

と密かに悶えていた私。

そんで今日、まんまとこのザマだから笑うよな。恐るべし物欲。しかし、いくら風俗嬢といえども、キャッシュで三十万以上の買い物はさすがにドキドキするな。


■1998/06/18 I seek you

真に孤独な人間は、孤独であるが故に 己の孤独に気づかない。(by オレ)

なんて格言めいた言葉がふと浮かんでしまったりする最近の私ですが。
みんな寂しがってますか〜? 人恋しがってますか〜? 別に行きたくもない飲み会の話にとびついたりしてますか〜? 深夜明かりのついてない部屋に帰って、小さくため息ついたりしてますか〜?

私なんかもう全然よ。

昔、高校辞めてちょっとしてから「ああもう何もかもくだらねえ。なんにもやる気しねえ病」にかかって、3ヶ月くらい誰とも会わずに家に閉じこもってた期間があったんだけど。その時に「なんだ。別に人と話さなくても余裕で生きていけんじゃん」と悟って以来、とっても楽になってるわ。

でも最後の方になると、床に転がったまま数時間そのままでいたり、意味もなく壁に頭をぶつけてみたり、デストロ〜イな奇行が目立つようになってきたりしたけどね。

そんで「あれ?もしかして私今ヤバいかも?」と鏡に自分を映してみたら、なんだか知らない自分がそこにいたからびっくりよ。あれは怖かった。
その時初めて「ヤバ〜イ、このままじゃ社会不適合者まっしぐら☆」と気づいて、翌日からバイトを探したよ。途中で気づいて良かったなあ。

かと言って、今現在、ちゃんと社会に適合できてるかどうかは自信ないけどね。まあ「カタチだけならなんとか」ってとこ? 上辺を取り繕うのは得意だからねえ。

そんな話はどうでもいいんだけどね、よーするになーにがICQだよってコトが言いたいんです私は。今までの文のどこをどう要しているかはわからんが。

最近やたらと「ICQやらな〜い?」なんて勧誘を受けるんですけどもね。そんなに楽しいのかそれは。どのへんが。どのように。私にはサッパリわかりませんよ。つーかアレだろ? 現在そいつがネットに繋いでるかどーかわかって、繋いでた時には直接メッセージを送れる、ってそういうやつだろ?

知り合いから届くならまだしも、全然知らない人から突然「こんばんは〜(^_^)」なんて来られたりしたら、「どうしろというのだ私に一体?」ってな感じだよなあ。ほとんどニフティでCBやってる時のナンパゲみてえなもんじゃんか。(アレもうざってえな)

1分1秒を争うような大事な用件がある時には便利かもしれないが、それなら携帯に電話すりゃいいだけの話じゃねえのか(携帯も持ってないような奴に、そんな緊急の用件が舞い込んでくることもないだろうしな)。

そんなに誰かとコミュニケーションしたいのかみんな。なんでだ。教えろ。

一人でいる時ぐらい一人にさせろ!!

とか思わない?思わないの?ああそう。そうか……。それならいいんだ。別に。うん。頑張って友達の輪を広げてよ。私はいいから。

ところでICQって"I seek you"のモジリなんだってな。

だから探すなっつってんだよ俺を! 頼むぜホント。


■1998/06/19 ぐったり。

みなさん、激しく求め合ってますか?
私はサッパリです。

じゃ。

で終わらせようと思ったんだけどね。それじゃあんまりかなーと思ったので、もうちょい頑張ってみます。

――なんだか今日は久々にいい仕事したぜ!って感じで、心地よい疲労感に包まれて――ねえよ畜生。もー心地イイのなんざとっくに通り越して、完全にヤられてる状態っす。ぐったり。ボロボロ。

今日はアタマじゃなくてボディがヤられてます。ボディが。
首から泥に浸かってるように重い。当然両腕も辛い。気を抜くとキーボードから手がずり落ちる。今、結構必死だ。そこまでして何故こんなものを書くのかって?ほっといてくれよ。既に自分との戦いに入ってるんだよ。負けるな自分!

ついさっきのことだけど。
重い体を引きずって、やっとの思いでおうちに帰って来たら、なんと!晩ごはんがあるじゃーないですか!ひゃっほぅ!しかもウナギウナギウナギ!!ブラボー マム!昨日私が「ウナギ食いて〜」つってたのを、ちゃーんと聞いててくれたのね。

ドス黒かった気分は、これで一気にバラ色。
「これ食って精つけて、疲れなんかふっとばしてやるぅ!」という気になって、がつがつ食いました。5分で。

その後、げろげろ吐きました。5秒で。

――余計に疲れた。
胃の野郎……。食ったもんぐらいしっかりホールドしとけよ……。

……寝よう。もう、何もかもどうでもいい。
グッバイ、ウナギ。おまえの味は忘れないよ。

■本日の再確認:胃液は初恋の味。←どんな恋だったんだろう。


■1998/06/20 アナバがない!!

本日一発目の仕事の時。お仕事バッグから道具をとり出していた手が、ふと止まった。

――あれ?
……ない。
――ない!
ああああアナルバイブがない!!

♪僕のだいすきなアナ〜ルバイブ 店からもらったアナ〜ルバイブ
 とっても大事にしてたのに〜 なんでかバッグに入ってない
 ど〜しよ(ぱお) ど〜しよ(ぱお)
 おーパッキャマラノパッキャマラノって楽しげに歌ってる場合じゃないよ。ねえよ。どこにも。


命より大事なアナルバイブ。私の女王様プレイには決して欠かすことのできないアナルバイブ。それが、それがないなんて……。

ど、どうしよう……(ぱお)

ま、そんな動揺は押し隠し、なんとか60分乗りきったけどネ(わりと余裕で)
待機室内にて捜索を開始したところ、何者かの仕業により、他のバッグの中に紛れ込んでいたことが判明。「何者か」つっても、私であることは間違いないんだろうけど。まったくうっかりさんですね。

そういえば、今日は土曜日だというのに暇でした。どうやらみんな「わーるどかっぷ」なるものを一生懸命見るために、大人しくおうちにいたようです。放送が始まる6時頃から、ぱったり客足が途絶えました。

聞いた話なんですが、「わーるどかっぷ? んなもん見ねえよ」「サッカー? 知るかボケ」なんていう人間は、

非国民と呼ばれてしまうらしいですよ。

ねえねえ、サッカーっていつから戦争になったの?ねえ?


■1998/06/22 団地妻

"ダメージをくれ 俺に悪意をくれ"  "DAMAGE" by.hide

でも今はダメージより休みが欲しい。"俺に休みをくれ〜♪"(切実)

ちきしょう結婚してえ!!旦那に食わせてもらいてえ!!でも家事はやりたくねえ!!ガキも産みたくねえ!!溺愛すんのはわかりきってるから!!そんなの嫌だまだ自分のために生きてえよ!!って、そしたら結婚なんか無理じゃん。しまった。夢見ちゃったな、ちょっとだけ。別にいいだろ見るだけタダなんだからよ。

夢なんて叶ってしまえばあとはただ現実。
叶えることより維持する方が難しいってね。わかってるよわかってんだけどさあ。

そんなわけで目下の夢は団地妻ライフ。
有閑マダムって手もあるけど、分不相応なので。

この私が、お隣に回覧板を回してる姿を想像するだけでわくわくするな。ゴミ分別とかちゃんとしちゃうよ?自治会とかにも積極的に参加しちゃうよ?井戸端会議にも参戦するよ?くっだらねえ他人の噂話に花咲かせちゃうよ?

無理だ。絶対無理だ。

こんな私でも人並みの幸せが欲しいの〜。くれ。誰か。誰でもイイや。


■1998/06/25 告知

今度、『THE CITY』っていうやったらバカでかいアダルトサイトで、「風俗業界で働く女性のドキュメント」なるものを書かせていただけることになったんですよ。

いつもみたいに思ったこを適当に書きなぐるだけで、おこづかいが貰えちゃうって言うからもうびっくり!そんなオイシイ話あっていいんすか?もしかして騙されてんじゃないですか?てな感じで引き受けさせていただいたんですが。

でも、実際書くとなると、何書いていいのかサッパリわかんないんですよコレが。てめえのトコでてめえの好きに書くってんなら楽勝なんだけど、人様のトコでテーマに沿って書くなんつーと、もう何をどうしていいのやら。もうサッパリ。

しょーがないのでいつものように適当に書きなぐりました。30分で。すんません。だけど、あんなもんで本当にいいのかすげえ不安。つーかそんなもんが金になること自体すげえ謎。世の中ってわかんねえ。(もしかして以外と甘いのかもネ!)

で、これは7月3日〜9月25日までの毎週金曜日に連載する予定。(全13回って数が不吉で良いね)暇な人は見てやってくれ。)


■1998/06/26 似てる?

なあ。似てるか?そんなに似てるか?私は。コイツに。




『バッドばつ丸』

確かに私も、ダイエーで初めてコイツと目が合った時、
「……他人じゃねえな」と思ったよ。でもなあ。そうかなあ。


■1998/06/27 がらすの仮面

「脆く壊れやすいガラスの仮面。人は素顔を隠してそれを被る」

てなワケで、今日のテーマは「ガラスの仮面が外れる瞬間」。

私は仕事中、「素」の自分は極力見せないようにしている。当然と言えば当然。こんなキャラで風俗仕事ができるんだったら苦労はねえさ。まあ、ネコ被りは得意中の得意なので、別に苦になることはないんだけどね。なんせご近所のご婦人方の間じゃあ、「お上品なお嬢さん」で通ってるくらいだしな。ったくチョロイねオバハンは。余裕で騙されやがって。

そんな私の演技がキラリと光るプレイ中。つーかその前。

私はいつも、客がシャワーを浴びてる間に道具類の準備を整えておくんだが、この時の客はやけにシャワーの時間が長かった。いつまで経っても出てこないのだ。よしよし。プレイ時間が短くなるのは良いことだ。なんだったら一生出てこなくてもいいんだよ。

そんな優しい気持ちになりながら、テレビでも見ながらのんびり待つことに。ぴしぴしチャンネルを変えていると、心霊写真の特集番組にぶちあたった。思わず手が止まる。怖がりのくせに怖いものには目がない私。特に心霊写真は大好物。しっかり網膜に焼き付けておいて、深夜、一人になった時にわざと思い出して恐怖感を楽しむという、マゾヒスティックな行為にふけるのだ。

今夜のオカズにするために、食い入るように画面を見つめる。期待と不安でドキドキだ。しかしこの番組、前フリが長い長い。ジラしてジラして視聴者の期待を煽ろうって魂胆が丸見え。くだらないAV見てる時の、「おまえら下手な芝居はいいから早くヤれよ」ってな気分だ。

イライラしながら見ていると、ようやく長い前フリが終わり、問題の心霊写真がバーン!

――うおおおおおお!!  すっげ怖えすっげ怖え! 超グレイト! もう瞬時に涙目だ。引っ張られた甲斐あったかも! こりゃあ怖ぇわ。見なきゃよかったかも! と、一人でビビりまくっているところに、すっかりその存在を忘れていた客が、ようやくシャワーを終えて出てきた。

思わず、すがるような目を向ける私。ナイスタイミング! よーしいい子だこっち来い、そばに来い早く。私を一人にしないでくれ。怖いよう。

テレビの画面と涙目の私を見比べて、「ああ、怪奇特集ですか?」と客。そうそうそうなの。私は客にこの恐怖を伝えようと、興奮気味のまま言った。

「いっやー、今、すっげえ怖かったっスよー!

(カシャーン……!)

――「すっげえ」はねえよな、「すっげえ」は。


■1998/06/30 うぃずらぶ最終回

店でぼんやりテレビを見てたら、『WITH LOVE』のCMが流れてたんだよ。「最終メールの行方は……」とかなんとか言って視聴者の期待を煽ってんじゃん。へー、今日で最終回なんだ?俺っちは第1回目のラストシーンにとりあえず爆笑して、それ以降は見てないんだけど。

「メール」という単語に敏感に反応してしまうあたり、私もかなりできあがってんなー、などと自嘲ぎみに笑いつつも、やはり「最終メール」なんて言葉は気になるので、私なりに「最終メール」の行方を推測してみた。

1.サーバーエラーで届かない。
2.文字化けして読めない。
3.ロスト。


個人的には2を推奨。
でね、文字化けしてんのに、顔文字だけはちゃんと生きてんの。なぜか。(T_T)とかね。で、だいたい内容の予測つくの。顔文字、責任重大!


>>BACK