Chocolate Junkie 2001

■2001/11/04 チケット争奪戦

ちえー。「一階後ろベイベー」かー。(ぼんやり宙を眺めながら煙草をふかし、光博様に呼びかけられるときのことを考えている)

ああくそう。15秒で全席ソールドアウトってのはどうなのよe-ticket。かなりいい席もあったけど、2枚くらいしか確保してないってのはどうなのよe-ticket。一番いい席は2秒で売り切れたよ。くっそ。素早く入力できるようにパスワード短く設定しといたのに。ぬかった。ここまで熾烈な争いになるとは思わなかった。いい席なんか狙わずに、最初から後ろの席を確保したやつは正解だったな。

っていうか、私が本命のいい席狙い(切り込み隊長)で、後ろの席を確実に押さえてくのはsalaにまかせてたんだけどよ。salaに「今、ぜんぶ売り切れたよー」と電話をすると、「ええ?わたしまだそのページまでいってなーい」などとぬかしやがりましたよあのヒト。うっわつかえねー。後方!ちゃんと守れよ!援護しろよ!こういうのは10分前待機が基本だろうが。更新二秒前にリロードかけて突入、基本だろうが。戦場をなんだと思ってる。ぷんすか。


■2001/11/09 そうだな。ボクは「毒舌」とか「高飛車」を自称する人と友達になることはないだろうね。何故って?自分の性格の悪さを個性と勘違いして周囲にアピールするような頭の悪い人間とつきあう時間があるなら、28時間連続睡眠でも貪っていた方がよっぽど有意義ってものさ。(セイラン風)(この人も公式設定が毒舌になってるね)(長いけどタイトルだよこれ)

なんとかDisk 4までこぎつけたものの、あまりのつまらなさにうっかり放置してしまったFF8。グラフィックは綺麗なんだが綺麗なんだが綺麗なんだが。FF4くらいまでは本気で面白かったのになあ。まだ子供だったし、まだそんなに面白いゲームがなかった時代だからそう感じただけだったのかなあ。ああでもFF7は本気で燃えたしやりこみまくったしヴィンセント抜きにしても面白かった気がするけどなあ充分。絵はものすごくうまいのに話がどうにもお粗末な、読者にキャラ萌えしかされない漫画みたいだなあ最近のFFって。ホント、マジでアンジェ作ってくれませんかねこのレベルで。

……つーか、もう今更FFにからむのやめような俺。いいかげんあきらめような。最近FFの悪口とか悪口とか遠まわしな悪口とかばっか書いてる気がするな。これじゃただの毒舌日記だ。うわ最悪。

そういえばプロフィールの「属性:毒」ってのも、「それ属性じゃなくてステータス異常じゃん!」っつうツッコミ待ちだったのに、誰にもつっこまれなかったなこの三年間。むしろそのまんまの意味で受けとってる人が多いような気がするな。わかりやすいギャグだと思ったのにな。ったく、しょんぼりだぜ。


■2001/11/09 プチ連載・ラミたんの「俺式 緊縛入門」

私がいまいち苦手なプレイ、縛り。
だがある日、「いつまでも苦手視してないで、もっと積極的に取り組むように」と脳から指令が下った。下したのは俺だ。そこで今月は「縛りを好きになろう月間」と題して、いろいろやってみることにした。

まず今回は、私はなぜ縛りが苦手なのか、その原因を追求してみよう。

1.時間的な問題
かつて30分、40分などという短いコースがある店に在籍していたため、縛ると時間が足りなくなることが多かった。そのため、できるだけ縛りを避けてプレイを進めるクセがついてしまった。

2.ビジュアル的な問題
女の子ならともかく、男を縛っても見た目的にキレイじゃないし、あんまり楽しくないという思いから、縛りを敬遠するようになった。

3.嗜好的な問題
男が相手の場合、革の手枷や足枷、首輪などの拘束具の方にムラムラくる。あと縛って動けなくして色々するよりも、逃げまどうのを追いつめて色々する方が……。

4.上手に縛ったところで、誰も誉めてくれない問題
まさか客に「わー。見て見てー。すっごいキレイじゃねえ?俺うまくねー?」などと賛同を求めるわけにもいかない。単なる自己満足に終始してしまうので、モチベーションがあがりにくい。

5.縛り方が責め方に合わなくなった時に「ムキー」となってしまう問題
プレイ中は思いつきでしか動かないので、「あっ!次はアレやろう!」と思いついたとき、「ああ、でもこの縛り方じゃできなーい。ほどかなきゃー」となったりすると、とてもめんどくさくて全て投げ出しておうちに帰ってしまいたくなる(いや、そこまでは思わない。嘘ついたごめん)。

6.持ち客の中に、縛りが好きな人がいない問題
あまり縛らない→縛りの嫌いな客に好かれる→とことん縛らなくなる という悪循環。

7.縛るのがめんどくさい問題
縛る時間があったら、他にいろいろできるよなーとか考えてしまう。

8.ほどくのがめんどくさい問題
ほどく時間があったら、以下同文。

9.後始末がめんどくさい問題
縛ったままローソク垂らしたりすると、「ああ、このロウ処理するのめんどくさいな……」とか「こないだなめしたばっかなのに……」とか、後のことを色々考えてブルーになる。

10.なんつーか、色々めんどくさい問題
ていうか結局はこれだろう。

……さて。この数々の問題(主に性格上の)を乗り越えて、私は縛り好きになることができるのか?次回はいよいよ実践編!

っていうかこれ、どっかで真面目に連載させてくれないか。ギャラいらないから。そんかわり講師つきで。


■2001/11/15 モーモー。

ヒー。知らないうちに日本GATEWAYがなくなっちゃってたよう。好きだったのに好きだったのに好きだったのにー。これからパソコンどこで買えばいいのー。

今現在はDellのマシン使ってるんだどね。これが「もう二度と買わねえぞド畜生」と思うぐらいにクソなんですのよ。マシンはまあなんとか我慢できるけども、なんつうかサポートが。

サポートセンターなんて、東芝・富士通・Geteway、プロバイダではDTIと、各1〜2回しか利用したことないんだけども、Dellサンはもう彼らとは比較にならないほどクソです。

Dellマシンはネット通販を利用して購入したんですが、同時に注文したキーボードカバー(爪が長いのでカバーがないと滑って打ちづらい)だけ同梱されてなかったんですよ。問い合わせしたところ、「そのオーダーは受けてない」って言い張るんですわ。んなアホな。購入時、確かに「キーボードカバー」の項目にチェック入れたし。オーダー確認画面でもしっかり確認してたし。キーボードカバーの分の金額(確か2000円くらい)もちゃんと上乗せされてたし。

まあ、仮に本当にこちらのオーダーミスだったとしても、別にいいんですよ。もっかい注文し直せばいいんだし。が、しかし。「その型のキーボードカバーは、エレコムの方でまだ生産されていません」っつーんですよ。なんか、最近になってキーボードのボタンがいくつか増えたので、とか言って。

おい。待て。んじゃなんで購入ページに「キーボードカバー」の項目入れとく。ないもの売るなコラ。キーボードカバーがねえんだったら買ってなかったぞ絶対に。そのぐらい重要なアイテムなんだよコッチにとっちゃ。

とプリプリしながら、多少キーボードに合わなくてもいいから、間に合わせで一つ買っとこうとネット通販で検索したんですよ。そしたらね。

売ってるんですよエレコムで。

このキーボードにきっちりぴったりすっきりハマる、ジャストでフィットでナイスなやつが。しかも発売されたのは、注文時の一ヶ月ほど前。ばりばり生産してんじゃねえか。テキトーなこと言ってんじゃねえよあのアマ。ナメてんのかおい。キーボードのカドっこで頭カチ割るぞ。

もう買わねー。もう二度と買わねーDellなんて。相性悪くて使えないネットワークカード、使えないのわかっててまだ乗っけて売ってるし(こいつのせいで数日ネットに繋げなかった)。パーティション切るのに初期化したら、どこにどのドライバが入れてあるのかわからなくてエライことになるし。あーもう早くぶっ壊れないかなーこのマシン。そしたらまた牛さんのマシン買おーっと。……って思ってたのにな。


■2001/11/20 ヤフーと聞くと家畜人を思い出しませんか(それはヤプー)

最近、ヤフオクでは自動延長がされるようになって、一撃必殺スナイプ落札がしにくくなっちまいましたね。まあ雑魚が100円単位でちまちま競りあってるところに、一万ぐらい上乗せして一発撃沈するのも楽しいんですが。実弾さえあれば、な。

そういえば以前、某ミッチーグッズを落札しようと頑張っていた時に、競り合っていた相手のこれまでのオークション履歴の中に「アンジェリーク同人誌」なるものを見つけて思いっきり戦意喪失した。同居人には「ソウルメイトじゃん」と言われたが、さすがに同人誌に手を出すほどアンジェに囚われちゃいないよボクは。

逆に「こんな奴に負けてたまるかド畜生!」とメラメラ闘志が湧いてくるのは、個人的に嫌いなバンドを好きな人や、吉川晃司からミッチーに流れてきたようなにわかファンや、それこそ雑誌の切り抜きや生写真まで購入している「履歴はぜーんぶミッチー一色☆」な極端なマニアの時だ。つい熱くなって、予算を大幅に上回る入札をしてしまう。

そりゃあ私も一時期は、昔大好きだった漫画家さんのレア同人誌とかゲスト本とかガシガシ落としましたけどね。そりゃあね。出品者に履歴見られて「P.S. ○○○のアンソロ本って××先生がゲストで描かれてた本ですよねー。わあいいなあ私も好きなんですよー××先生ー」とか言われたりもしたけどね。「××先生が描かれたの8ページですけどその部分だけコピーしましょうか」とか無意味にいい人演じちゃったりもしたけどね。「いいんですかーありがとうございますーじゃあお礼に送料はこちらで負担しますね☆」とかなんとか芳しい香り漂う交流あたためちゃったりもしたけどね。っていうかその××先生ご自身もミッチーファンらしいので、ある種の繋がりはある気がするんだけどね。一部のマニアにしか見えないつながりだけどね。(ていうか取引したご本人がここ見てませんように)

つうか私のIDには、ミッチーだのマニア誌だのSMビデオだの××先生の同人誌だの、見る人が見れば一発で私だとわかりそうな輝かしくも芳しい履歴が残っている。知らなかったんだ。一度評価をつけられた履歴はずっと消えずに残ってしまうことを。くそう!知ってたら××先生の同人誌とか同人誌とか同人誌とか、そんなもの安易に落札したりしなかったのに!

時間よ戻れ!

とりあえず、一度削除して新しくID取り直そう。そうしよう。


■2001/11/27 おくすり出してください

目が覚めてまっさきに頭に浮かんだことが「あー……今日、小室哲哉の誕生日だ」っていうのはどうなんでしょう先生。病気ですか。

つーか、私がフリルのブラウスやリボンタイが違和感なくハマる色白・痩身・繊細・王子様キャラに強くひかれてしまうのは、絶対にこの人の影響だ。ミッチー、イエモンの吉井、初期黒夢の清春と、私の男子の趣味はものすごく一貫しているんだが、そのルーツが小室だと思うと納得がいく(母にはよく「あんたってどうしてそうカマっぽいのが好きなのよ」とあきれられるが、私の中には「カマくさい=女性的」「女性的=繊細」「繊細=俺が守ってやらなきゃ」という図式が成り立っているのですよママン)。

常々「思春期に好きだったものの影響力ってスゴイよなあ」と思っていましたが、今日はそれを改めて思い知りました。なんせわたくし、ミッチーの誕生日すら覚えてないくせに(年齢も血液型も忘れました)、小室哲哉のプロフィールは鮮明に記憶しています。しかも記憶の「片隅」なんかじゃなく、いつでも手軽に取り出せるポジションに収まってます。ハードディスクでいうとCドライブの直下あたり。それもちゃんと「komuro_deta」フォルダができてます。1958年11月27日生まれ射手座O型、身長167cm体重47kg、スリーサイズ78・65・84、靴のサイズは24cm(15年前の公式データ。今はわからない)。ほうらスラスラでてくるよ。他にも、この先一生役立つことはなさそうな小室哲哉マメ知識がぎっちり詰まってるよ。どうすんだこれほんとに。

そういえば小室自身、『自分は「学校型」のアーティストで、ある時期になると(ファンが)入学してくるが、ある時期がくればみんな卒業していく』とかなんとか言ってたが、たとえ卒業したって、在校してたって事実は消せないんだよね。悲しいことにね。だったらいっそのこと誇りたい。母校を。卒業生として。若かりし頃に好きだったアイドルやタレントを、今になって恥と思う人は多いようだが、そんな人たちに「みんなもっと母校に誇り持とうぜ!」と言いたい。言い張りたい。言ってなきゃやりきれない。

だって俺の初恋、欽ドンの「よしお」だぜ?

(注:5、6歳当時)(この頃からインテリ眼鏡フェチの片鱗が)

……ごめん。これはさすがに誇れない。やっぱ葬りたい。でもこれ言うとウケるので、今ではちょっと「おいしい」とか思ってる。正直な話。

あと、「卒業したつもりだったけど、実は中退してただけ」な気がしてる。正直な話。なんかいつでも復学可能っぽい感じ。てか、さっき15年前のTMネットワークのビデオ観てて、うっかり復学しそうになったよ。

「いや違う、違うんだこれは卒業アルバムを見て『いやーん懐かしーい』って言ってるのと同じ心理状態なんだしっかりしろ、本気でときめくなバカ、現在、奴はもう40過ぎてる

と正気を保つのに必死でした。
ああでも可愛かったな20代の小室。守りてえ〜。←先生、急患です。


■2001/11/28 懐古


えっと、すいません。復学しました。←先生、もう手遅れです。

いや違う。これはあれだ。卒業生が「懐かしいなー」とか言いながら母校に遊びに行ってる感じなんだよきっと。そうだよね(自らに問いかける)。

自分でも、みっちーライブを目前にして何を今更コムロなんかに狂ってるんだと思うが(ああ今、『なんか』なんて言っちゃってごめんねごめんね、って素で思った)、10年振りにTMのライブビデオなんか観ちまったせいだ。ああ観なきゃよかった。でも観てよかった。

だってしょうがねえじゃん。可愛いんだもん。得意げな顔でターンとかしちゃうんだもの。動きが小動物なんだもの。じたばたじたばた踊るんだもの。足踏みしながら踊るんだもの。いぢわるして押さえつけて「キューッ」て鳴かしてみたくなるじゃあないか!!そんですぐに「ごめんねごめんね」って頭なでなでしたくなるじゃあないか!!

……ええと嫌いな人には死んでもわからないと思いますが、ここでキューって鳴くのはあの小室です。ホントごめんなさい自分でもどうかしちゃってると思います。気色悪いと思う人は、小室をピカチュウとかに置きかえて考えてもらうと想像しやすいかと。←親切。

このビデオを昔小室ファンだったという友人に見せたところ、私が思わず三回巻き戻して観た萌えシーンを、しっかり巻き戻して観ていた。やっぱ、萌えポイントって一緒なんだな。

しかも突然「ミニコムロが欲しい」なんて言い出して、「じたばた躍らせたいー」「得意げな顔で躍らせたいー」「ホロホロ泣かせたいー」と激しくスパークしていた。もちろん私もがっちりツボを押さえられ、「甘いお菓子あげたいー」「きれいなおリボンつけたいー」「俺すげえ働く。そんでいっぱいキーボード買ってやる」とより激しくスパークしたが。寿命はどれくらいか、買えるとしたらいくらまでなら出せるか、なんてことまで真剣に考えた。猫を見て「おまえがコムロだったらなあ」と真剣に呟いた。ついこないだまで、「おまえがミッチーだったらなあ」と呟いたばかりなのに。女心は秋の空だな。

欲しいなあミニコムロ(実物の1/2スケール)。可愛いさかりだった32、3歳くらいの設定でさあ、それ以上大きくならねえの。30過ぎて「可愛いさかり」ってのもどうかと思うんだけど事実だからしょうがねえよな。どんくらいカワイイかっておまえ、猫大好きっ子で有名なこの私が「猫なんかより全然かわいい。比較にならねえ」って言っちゃうぐらいだぜ?うちの猫がただの毛のカタマリに見えちゃうぐらいだぜ?異常よ?俺が。

 ←かわいいさかり。

……ごめんな、ラミたん今ちょっとお熱でてるから、おまえとは遊んであげられないの。しばらくあっちで遊んでてね(for 猫)。


■2001/12/07 十二年前の自分にプレゼント

こんにちは。小室の体臭はバニラの香りに違いないと思う会会長、水木乱美です。小室病は悪化する一方で、回復のきざしはまだ見えていません。私の中の小室はすでにプランツ・ドール(川原由美子)です。ミルクと砂糖菓子しか食しません。

つーかこの短期間で、我が家にはTMネットワーク及び小室哲哉関連のビデオ・DVDが8本も揃いました。子供のころ欲しかったけれども高価すぎて買えなかったものや、うっかり当時流行したレーザーディスクで購入したため、二度と見られなくなったものまでズラリと(レーザーディスクのデッキは、おうちが食うものも食えないほど貧乏になった時に売り払われてしまいました)。

ああ、「Self Control」のプロモのラストシーンの小室を見て「てっちゃん可哀想ううううううううッ(号泣)」とさめざめ泣いてた12年前の自分に見せてやりたいよ。純粋だったな、あの頃は。今見ても「泣くか普通ここで」としか思えないもんな(いや、ちょっと嘘。「かわいそう……」ぐらいは思った。ごめん)

あとウツファンだった友達とかにも見せたい。初期の宇都宮 隆(足短)を。「こんなんでいいのか」と。「こんなんでよかったのか」と。12年後の今、あえて問いたい。あのダンスとは言いがたい珍妙な動きは何なんだ。もし自分が宇都宮ファンだったら、その場で頭かかえてうずくまって、過去の自分を心の中で激しく殴打しそうだ。よかった小室で。小室は昔をさかのぼればさかのぼるほど可愛くなってくだけだもんな♪ ←このへんが病気。

でも興味ない人にとっては、「恥ずかしさのレベルでいえば、小室ファンより宇都宮ファンの方がはるかに上」なんて考え方は、やっぱり「目くそ鼻くそ」なんだろうか。


■2001/12/09 現実はいつも厳しい

かわいいさかりの小室の姿を「あらあらどうしたの〜?」「じょうずにできたの〜えらいねえ〜」「うれしいの〜よかったね〜」と小動物を見守るような気持ちで眺め、至福のひとときを過ごしていた時のこと。ビデオが終わり、「ああ今日も可愛かった〜」と幸せな気分で巻き戻しをかけた瞬間、テレビになにやら誰かに似た面影の、誰かによく似た喋り方をする男が映った。

誰だこのオッサン?

「たぶん知ってる人だけど、誰だったっけ?」と、もやもやした気持ちで画面をしばらく眺める私。

――画面に映っている小汚いオッサンが、トーク番組にゲスト出演している小室哲哉 43歳だと認識するまで三十秒。さらにそれが小室だという事実を受け入れるまでに約一分を費やした。うわ〜。嫌になるくらいバッドタイミング。神様が私の目を覚まさせようとしてくれたのかしら?

いや、最近テレビ出てるのは知ってたし、店の待機室で見たこともあったんだけどさ。待機室のテレビって、小さい上にアンテナのせいでものすごく映像悪くて、アップになっても輪郭くらいしかわからないんだよね。ちょっとしたフィルター機能になってたんだなあれ。気づかなかったよ。こんなんなっちゃってたのか。

「……サンタさんなんて、ほんとはいないんだ」と気づいた子供のような心持ちになりつつ、私は、たった今巻き戻したばかりのビデオを再生し、うっかり視界に入れてしまった衝撃映像(ビジュアル・ショック)を脳裏からかき消すことに専念した。

それでも、金魚すくいでゲットした金魚が今にも死にそうな感じのナナメ泳ぎをしているのを見た時のような微妙にブルーな気持ちだけはいつまでも残って消えなかった。


■2001/12/12 発作買い

どんどこ近づくミッチーツアーの日。今回は、金と暇にモノ言わせて関東公演全部まわるので、キミもミッチーライブで僕と握手!(手には画鋲)

今回のツアー、マジ卒倒しそうなぐらいの良席が揃ってます。今んとこ確定してるので、一階一桁台が二箇所と十列目が二箇所。

……正直言って、楽しみっていうより、怖い。

ものすごく怖い。ラミたんはこう見えて、ほんとうに好きな人の前では終始うつむいてオドオドしっぱなしでマトモに目も合わせられないぐらいのウブっ娘です(このせいで何人本命逃したか)。至近距離にミッチーがいるということも怖いが、ライブ中、ずっとうつむいたままオドオドしてそうな自分が一番怖い。がんばれ俺。負けるな(自分に)。

っていうかマジでしそうだ。だってだってだって、ただでさえ小さい会場で、列は一桁よ? 射程範囲内にミッチーがいるのよ?うわあ死ぬ。あ、ああああ汗かかったらどうしよう。きっとかかったトコから溶ける。絶対。つうか死ぬ。むしろ殺して。いやいっそ殺すか。この手で。この距離なら銃でも吹き矢でも外さない自信はある。ナイフでもくないでも投げればきっと当たる。そんな愛の成就のしかたもありだよね。って殺る気かおい。

そんな感じでトチ狂って「おおおおおおおようふく買わなきゃおようふく」と呟きながら新宿まで出かけ、「服には二万以上かけない」という確固たるポリシーを打ち破る愚行に走る私(数年前まで限度額は五千円だったので、これでもちょっとは成長した)。デパート内を迷子になりつつお買い上げしたのは、某ブランドのノースリーブニット・よんまんきゅうせんはっぴゃくえん。

……どうしよう。庶民派がウリだったのに。「こんなに金を使わない風俗嬢初めて見た」と言われていたのに。ミッチーのせいで私の中の何かが大きく狂いだしたよ。(ああでもゲームとかパソコンとか猫グッズとかチケット代とか、人目に触れないところや形に残らないモノにはかなり金使ってますね)

うっかり、ろくまんよんせんはっぴゃくえんのレザースカートも買いそうになったが、寸でのところで踏みとどまった。なぜなら下半身まではミッチーさんの目には触れないからだ。まだちょっとは理性が残っていてよかった。

じゃあなんでコートなんて買うんだ俺。

いやだって半額だったし。じゅうごまんの半額ってかなりお得よ?なあ。そうだろう。

でもなんで三着も買うんだ俺。

体いっこしかないだろう。そんなコートばっかあってどうする。露出プレイでもすんのか。

いたい。冷静に自分を問いただすほど痛くなってきた。だいたいこのニット。冷静になってみると、よんせんきゅうひゃくはちじゅうえんくらいにしか見えないし。あとコートも来年はもう着れないだろうし。あーあ。これまで他人に対して発していた「服に金かける前に整形したらー?」という辛らつな言葉を、今は自分に向けて贈ろう。

この一連の衝動買いで、軽く人相変えられたよな。


■2001/12/15 ミッチーライブ初日

遠足前の子供のように、午前中という恐ろしい時間帯に目が覚めてしまった私(就寝は2時)。でも睡眠中に見たのは小室の夢だった。つうかこれで三度目だよ小室の夢は。末期症状。はじめて見たのは「歌うミッチーの後ろで小室がキーボードを弾いている」というまさにドリーム炸裂な夢だったよ。「うわあドリームバンド!」と夢の中でおおはしゃぎだったが、ホントに夢で笑った。

今日はツアー初日、しかも席はステージめちゃ近、ということで、普段は嫌悪してやまない、マスカラ重ね塗りによる「ヒジキまつげ」を作成してしまうほどの気合いの入れよう(汚いけどいいんだ。どうせ近くで見なきゃわからない)。まばたきするたび、まつげの重さでマブタが疲れる。化粧じたいも、撮影や取材の時なんかより数倍濃ゆいです。少なくとも昼向きの顔じゃない。

ライブ前、「目が合ったらどうしようキャー」とかさんざん悶えていましたが、目が合うどころか、オープニング直後、数秒間見つめあってしまいましたよ。ラッキーとか嬉しいとか死ぬとか言う前に、「……え?俺?なんで?なんで俺のこと見てんの?ねえなんで?」と疑問符で頭がいっぱいに。単に視線を向けたらそこに私がいただけなんだろうが、このせいでミッチーさんがどんな衣装を着てたかキレイサッパリ忘れてしまうぐらいに動揺いたしました。つうか曲なんだったっけ。

嗚呼、まつげ、ヒジキにしといてよかった。

その後も、途中から数えるのも面倒になるほどがっちりと目が合い、そのたびにものすごく曖昧かつ微妙な表情になる自分を自覚。だってどういう顔していいかわからないんだもの。笑顔浮かべたところで、絶対ひきつるのわかってるし。ってか、そもそも笑顔浮かべるような余裕はない。事前に本気で心配していた「終始うつむいたまま固まってしまう」ということはなかったものの、目が合うと、その瞬間やっぱり視線は下にさまよってしまう。いや、だって恐れ多くて。

それと曲中、「焼けてない肌の 君をずっと見てる」のフレーズでなんか思いっきり指さされた気がするんですけどわたし。

……ち。血ィ吐くかと思った。

ギッて。ギッて。あの鋭い眼光と繊細な指先がぼくの心臓を貫いたよ今。嗚呼、肌焼いてなくてよかった。っていうか、肩とか腕とかモロ出しにしといてよかった。でもきっと、これで寿命五年分くらい縮まった。生命線の極端な短さからいって、私、あと10年も生きられないはずなのに。五年も縮まったら三十まで生きていられるかどうか。で、でもいいや。今ならきっと笑って死ねる。

ていうか、我が生涯に一遍の悔いなし。


■2001/12/16 何かふっきれました

昨日のライブに同行した同居人が、ベイベー(ミッチーファンの総称)達のルックスのヤバさに心底驚いていた。

どんくらいヤバいかと言うと。……これは光博様のイメージダウンにもつながりかねないのであまり言及したくなかったんですが、すっぴん、バサバサ黒髪は当たり前。ニキビ面、デブ、眼鏡、フレアーロングスカート含有率もかなり高く、わかりやすく言うと「全国の図書委員が大集合!」ってな感じなのですよ。

もちろん、巨デブ+すっぴん+黒髪+眼鏡+フレアスカートという、もうどこから手をつけていいやらサッパリわからない人も非常によく目につきます。女が1000人も集まったら、1人や2人そんなのが混じってても不思議じゃないが、それが100人やそこらの話じゃないからシャレにならない。ちょっとオシャレしている人でも「結婚披露宴帰りの人」だったり、せっかく可愛いコスプレをしているのに中身はただの肉塊だったりと、心意気だけが空回りしている、とても残念な感じの方も多いです。

誇張でも何でもなく、会場内にいるベイベーの六、七割はそんな感じです。会場の土地柄によっては八割超えることも可能。たまにイマドキっぽいキレイな人がいるかと思えば、単なるコンサートスタッフだったりします。コンサート会場というよりも、ちょっとしたコミケ会場のようなありさまです。コミケ会場は行ったことないけど、絶対にこんな感じなんだと確信しております。

事実、会場前で大はしゃぎしながら光博様らしきイラスト入り自作のフリーペーパーを配ったり、堂々と光博様をモチーフにした不思議なご本の受け渡しをしたり、不可解なコスプレ姿で公道を闊歩したりと、芳しい行動をなさる方々もいらっしゃいますし。……おまえら、光博様の影響で、口癖みたいに「エレガント」「エレガント」って言ってるけどよう、本当にエレガントって言葉の意味わかってんのか?ああ?と胸倉つかみあげて説教しそうになりました。道行く人に「なにあれヤバくない?誰かのライブ?」「ミッチーだって」

「プッ!マジで?」

とか言われるような真似は心底やめていただきたいです。光博様の格が下がります。あと同じファンとしてとても恥ずかしい。

去年の渋谷のカウントダウンで、私とsalaが「カワイイベイベーがいた!」「友達になりたいベイベーがいた!」と大騒ぎしていたのは、こういう背景があってのことなのです。そんぐらい希少価値が高いのですよ、カワイイベイベーは。 注)発音は「かわいいベイベー」ではなく「カワイイベイベー」です。

帰宅後の会話も、「せめてもう少し一般人が混ざってくれれば……」「ミッチーが毎回ツアーグッズに『おしゃれセット』だの『鏡さん』だの、女の子アイテムを加えている意図をまったく理解してないよヤツらは……」「あれじゃミッチーがかわいそうだよ」「やっぱり、もっと自分を磨いていかなきゃな」などと、反省会のようなノリになっていました。

最終的には「他人のことどうこう言う前に、まずは自分から磨いていこう」という話になり、同居人と二人、「次回のライブまでにダイエットする」という目標を掲げました。二週間あれば四、五キロは落とせます。頑張ります。

……でも「光博様のために自分を磨こう」というのはタテマエで、「ぎっちり締め上げたボディを過剰に露出しまくって、光博様の注目を一身に集めてやろう」というのが真の目的だったりします。結局、自分さえ目立てばそれでいいという結論に達した模様です。

いいんです。私ら、ファンじゃなくてグルーピーですから。


■2001/12/17 ダイエットメモ

――って、何かラブリーな女の子の日記っぽくてなんだかこそばゆいわ。
恐る恐る体重計をチェックしてみると、覚悟していたほど増えてなかったのでちょい安心。とりあえず目標は2.7kg減。サイズは83-55-85とかいいなー。うおー萌える。そんな自分に萌える。ふーッ(興奮)

■12/15 49.7kg ライブ当日
・チョコレート、モスのココア、ポテト、スタバのカフェモカ(ノンファット)
※飲み物はノンシュガーに限りノーカウントというルール。
光博様のことをかんがえると胸がいっぱいでおなかすきません。
■12/16 49.2kg (-0.5) ミッション開始。
・鳥そぼろ弁当、温泉タマゴ2個、ダイエットドリンク3本(栄養まんてん)
光博様のことをかんがえると胸がいっぱいでおなかすかないよー、と必死に自己暗示。
■12/17 48.4kg (-1.3)
・温泉タマゴ2個、ダイエットドリンク3本
胃が縮んできた。光博様のことをかんがえなくてもあんまりおなかすきません。
■12/18 48.2kg (-1.5)
・ダイエットドリンク3本
食欲っつうか、もう胃の存在を感じない。眠くないのに体が眠ろうとする。体力を温存しようとしてるのか。本能ってすごいな。
■12/19 48.2kg (-1.5)
・牛ヒレ肉100g、サラダ、野菜スープ、サツマイモとかぼちゃのサラダ
こっからが正念場。スープとかぼちゃサラダは自作。まずいので食う気が失せるぜ。
■12/20 48.2kg (-1.5)
・豚ヒレ肉150g、野菜スープ×3、サツマイモとかぼちゃのサラダ×2
深夜、なぜか同居人とストレッチ大会に。燃えろ体脂肪。明日は筋肉痛確定か。


■2001/12/26 ダイエット継続中

そういえば、22日以降の食事内容メモるのわすれた……たいしたもん食ってないことは確かなんだが。
つうかごめん。飽きた。すかさず飽きた。間髪入れずに飽きた。そもそも、こんなんいちいち公表する意味がよくわからない。自分の胃のスカスカっぷりを世間に公表してなんかメリットあんのか?ないだろ?テメエの手帳にでもメモってろって感じじゃねー?

……てなわけで、今後は自分ひとりでひっそりがんばっていくことにします。あと500gだー。でもウエストはあと3cmだー。がんばるぞー。てかその身長で55cmは無理だと言われましたが、わたくし、胃が亜空間にあるので(端的に言うと下垂ぎみで、ウエスト周りには管しか入ってない)えぐろうと思えば不気味なくらいえぐれるんですよ(昔、56cmをマークした時、「そこだけ次元が歪んでる」言われました)。


■2001/12/27 ゆらゆらと揺れています

「×××とヤれて、ミッチーとヤれないはずねえよ!」と自分を奮い立たせるそんな日々。だいたい人気も難易度も×××の方が数段上のはずなのに、世の中なんか間違ってる。

去年のカウントダウンでは、オールスタンディングの踊りまくり+はしゃぎまくりで朝の五時まで、という過酷なメニューだったため、脚やら腰やらつま先やらが痛くて痛くて、つかのま人魚姫の気持ちを味わった。それでも中盤は抜けて、茶ぁ飲んだり座り込んだりして休憩したんだが、寄る年波とヒールの高さには勝てなかった。

今年も去年と同じ会場なので、おそらく同じような展開になるはず。去年学習したことをいかして、今年はベタ靴にラフな格好で行こうと思っている。

の、ですが。

今年最後で来年最初の光博様との謁見の場だってのに、ジーンズにベタ靴で許されるのか。それは光博様への礼儀を欠くことになるんじゃないのか。自分が楽になることを優先していいのか。「楽だから」を理由に手を抜くなんて、女を捨てることと同義ではないのか。光博様の前でそんなことが許されるのか。いいや許されまい。

ていうか。かかと15cmの凶器のようなピンヒールとか履いて、周囲からアタマひとつぶん抜きん出たい(物理的に)。ヒール15cmなら180近くなるのでそんなことも可能可能。きっと目立つ。すごく目立つ。後で辛くなるのは自分だってわかってるけど。でも。でも!

と、ものすごく本気で悩んでいます。なんつうの、ホラ。乙女心っスよ。

ヤツの前じゃあ、さすがの俺も夢見る乙女っすよ。胸の前で両手組み合わせちゃいますよ。ホントにやっちゃってますよ気がつくといつも。なんつってもヤツは元・王子ですからね。現役引退したとはいえ、やっぱり元は王子っすよ。乗ってる馬はそりゃあもう白いっすよ。でも、いつか迎えに来てくれるのを待ったりなんかしませんよ。さすがにそこまで夢見てないです。

ていうか私が迎えに行きます。

むしろ積極的に奪いに行く方向で。(かなり夢見てます)


■2001/12/29 「死んでもいい」と思える瞬間がいくつあったか、人生の価値ってそれで決まると思う

予告通り、可能な限りの露出と派手なスタイルで挑んだミッチーライブ。前回は腕や肩を露出しまくったので、今回はそれプラス脚。この真冬の寒空に、足首からフトモモまでむき出しです。うわあアタマおかしいよこれ。真冬なのにヘンだよこの人。こんな派手な女、光博様はお嫌いだよきっと。ああでも目立たなきゃ目立たなきゃ。と、ギリギリまで葛藤していたのですが、光博様が登場した瞬間に、寒さも恥も外聞も軽〜くふっとびました。

ああああ何度見てもカッコいいいいいいい〜これホント人間なの〜?電池とか入ってない〜?と、うっとりしていたのですが、ふと気づくと、光博様が私の真正面にお立ちになられていました。しかもなぜか光博様は、私を見ながらお歌いになられています。

何ですか?

素でそう思いました。なんで私の前に立つですか?なんでそんなスルドイ目で私を見るですか?あのう、申し訳ありませんが、早くそこをどいていただかないと私、このまま溶けてなくなってしまいそうなんですけど?と、目の前にいる神々しいまでにお美しい光博様をぼんやり見上げていると、光博様はなぜか、私を見ながら片手で「来い」という仕草をなさるのです。

光博様が私を呼んでいる。

こ……これは……。これは手を差し伸べねばならないのでしょうか。ああ、そういえばさっき光博様、他のベイベーが伸ばした手を握り返していらっしゃったわ。私の手も握ってくださるのかしら……そんな勿体ない。ああ、なんてお優しい方なのでしょう。でも、私を殺す気ですか?そんなことされたら本当に息の根止まります。なんせ新宿のサイン会のときも、えらい近所に住んでるくせに「目の前でサインなんてやだやだやだそんなの怖いよ泣いちゃうよ死んじゃうよ」という理由で行けなかった意気地なしの私(マジです)。ああでも死んでもいい、ていうかむしろ本望だわ。たとえ指先だけでもこの方に触れられるのならば……。

と、頭クラクラさせながら、おずおずと手を差し伸べる私。すかさずがっちりと指先を握りこまれました。

「わああああ〜。ミッチーの手、熱ぅぅぅぅ〜い☆」

などと夢見心地になるヒマもなく。ぐいっと。ぐいっと手を引かれました。それはもう力強く。――ファンに引っ張られるミュージシャンはいっぱい見てきましたが、ファンを引っ張るミュージシャンは初めて見ました。「普通逆だろ、逆」と、なぜかやけに冷静なツッコミが脳裏に響きます。

――え? と思った瞬間、周囲の音や映像全て消失しました。この時何が起こったのか。何でそんなことになったのか。状況は何にもわからないのですが、私、

気がついたら光博様の腕の中にいました。

わあ。「目の前が真っ白になる」ってこういうことを言うんだな。ほんとに白いや。アハハ。

っていうか、なにこれ。なにがおきてるのいま。なに。わたしのアタマを抱いているこの手はなに。わたしの耳に触れているこの腕はなに。わたしの髪を掴んでるこの人はだれ。なに。なんなの。なんで。――なんでわたし抱きしめられてんの?

……そりゃあね、事前に「今日は『くちづけタイム』で光博様のご指名を受けられるかもしれないわ〜♪」 【注) くちづけタイム:1公演につき1人だけ、手の甲に光博様からのくちづけを受けることが許される。ベイベーとしてとても名誉なこと】 なんて淡い期待をささやかな胸に抱きながら、手にハンドクリームぐりぐりすり込んで、手首から手の平まで香水たっぷり塗りこんでスタンバイしてましたよええ。ぶっちゃけた話ね。でもここまでは。ここまで夢見てなかったよぼく。

ライブ終了後、現場を見ていた同居人に「髪ぐしゃぐしゃされてたよ」とか言われましたが、全然知りませんそんなの(私自身、自分では微動だにできなかった、と思っていたが「ぴょこぴょこ跳ねてた」とか「ものすごくオロオロしてた」とか「足じたばたしてた」とか、実際はかなりの醜態をさらしていたらしい)。

マジでずーっと目ェつぶって俯いたまま、

「キャ――――――――――ッ」

言ってましたよ。素で。

冷静になって考えてみると、この「キャー」は嬉しい悲鳴なんかじゃなく、「いやああああッ!お願い!離して、離してえええええッ!死ぬ!死ぬから!マジで!」という意味での「キャー」だったと思います。

しかも、「あああああもったいないしせっかくだし、勇気出してちょっと見てみよっかな」と思って目を上げた時に、自分が目をつぶって俯いていたことに初めて気がついたというありさまです。そんで勇気ふりしぼって視線を上げたものの、目に飛び込んできたのは光博様の首筋と鎖骨。白い肌。玉のような汗が浮いてます。キラキラ光ってます。まぶしすぎます。……ええと、お顔を拝見するにはもう少し目線を上にもっていかなきゃいけないのかしら?――って、できねえよそんな大それたこと。より一層怖くなってより堅く目ェつぶってより深くうつむきました。

でもごめん。ホントのこと言うとちょっと濡れた。

体内ではリアクション激しかったのになー。残念だなー。こればっかりはあの場で見せるわけにはいかないからなー。

けど、こんなの初日の三郷ではやらなかったじゃないかバカー!地方ではやってたのかもしれないけど、そんなの見てないもん意地悪!動揺するなって方が無理だよずるいよ!恒例の「クシ係」や「くちづけタイム」だったら、何度も指くわえて見てたし、それなりのリアクションの取りようがあったのに! 【※注) クシ係:光博様が御髪を整える際、光博様に直接クシをお渡しすることを許される者のこと。やはりとても名誉なこと】 「クシ係になったら、クシくわえるねその場で」とか「受け取った瞬間に舐めるよもう」とか「差し出すときも口にくわえたまま出すね」とか「そんで光博様に怒られるね。むしろ怒られたいね」とか言ってたのに!そんで実際、ほんとにやる自信あったのに!

ああでもどうしよう。冷静に考えれば考えるほど、すんごい失礼な態度をとってしまったような気がする。ものすごい嫌がってると思われたかもしれない。……ホラ見ろ、こうやっていつもいつも本命に「避けられてる?」とか誤解されて逃げられるんだよ!もう!いつも笑いながら男のチンコねぶったり踏んだり針刺したりしてるくせに、なんで光博様の前だと処女以下の反応なんだよもう!奴隷志望のくせに、光博様を引き立てる小道具にすらなりきれないなんて最低だよ!ていうかこの程度で本気でうろたえまくってたらグルーピーになんてなれないよ!

あー。これが「ミッチーかっこいーい」程度の軽いファンだったら、もうちょっと余裕もって対処できたんだろうなあ。本気のファンってタチ悪いな。とりあえず光博様に「リアクション薄くてごめんなさい」のお手紙を書こう。そうしよう。そんで当日会場にいた2500人のベイベーにはこの場を借りて謝ろう。

ごめん、俺で。

いやホントすいません。目立ちたいとは思ってたけど、正直ここまで目立つとは思わなかったごめん。バイタみたいなカッコして光博様の気ィ引いてごめん。ていうかホントにバイタでごめん。そもそも本当に引けると思わなかったごめん。もしかしてあの方、わりと雑食?←だったらうれしい。


あと今回、えまちゃんは光博様の投げたタオルをゲットし、同居人は光博様に満面の笑顔で手を振られるというラッキーが続いた。このおかげで、同居人の初心者ベイベーを完全に調教することができました。ベイベー通り越してすでにスレイブです。

初参加の時は「ミッチーなんて知らなければ平穏に過ごせたのに、なんてことしてくれたんだよ」と責められたりしたのですが、今回は「ミッチーのおかげで人生の楽しみがひとつ増えた」と真顔で言い切り、帰りの電車の中で「ミッチーが死んじゃったらどうしよう……」とポツリとつぶやいていました。私の経験上、好きなアーティストが「死んだらどうしよう」と考え出すのはかなりの末期症状です。さすがに至近距離で見るミッチーは回りが早いな、と感心しました。


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